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【 カンボジアだより 】

cp_assessingChild_Labour2_in.jpgこんにちは、長島です。

前回、カンボジア国内で家事使用人として、虐待を受けながら働かされていた少女の記事を掲載しました。今回は世界的な視点から、このテーマについて国連の専門家がコメントした記事をご紹介したいと思います。

 

写真© UNICEF

 

児童労働をなくすためにご支援ください。

 

詳しくは、http://www.c-rights.org/join/donation.html

 

「奴隷労働は世界各地の家庭に実在する」と現代的形態の奴隷制に関する国連専門家は語る

2009121日、ジュネーブ

 

「家事使用人は、重労働、低賃金、および虐待(身体的、精神的、性的)にさいなまれ、事実上奴隷としての扱いを受けています。このような形態の奴隷労働は世界中の家庭に存在しています。」現代的形態の奴隷制に関する国連特別報告官ガルアナ・シャイニアン氏は、奴隷制度廃止国際デーに際して上記のとおり発言した。

 

「家庭内における隷属状態とは、弱い立場に置かれている個人が身体的および(ないし)精神的強制力によって、賃金なしで働かされ、自由を剥奪され、人間の尊厳に反する状況に置かれることをさします。家事使用人は、保障のない労働形態で、労使関係がきわめて個人的であるため、こうした強制労働の対象になりやすいのです。」とシャイニアン氏は述べた。

 

 世界各地の家事使用人がおかれている、虐待的かつ保障のない労働環境に関して、国連、NGOなどから多くの報告が寄せられている。「家事使用人は、暴力やレイプを受け、監禁状態に追いこまれ、食事をあたえられなかったり、他者との接触を禁じられたりします。これほど非人道的な労働環境にあっても、情報不足や助けを求める機会がないことに加え、経済面の重圧や借金のために職を失うことを恐れ、身動きがとれない場合が多いのです。」と同氏。

 

 児童労働を禁止する条項への抵触を避けるため、家事労働につく少年少女は訓練生と称されるケースが多い。こうした子どもは幼く、家族や友人とも離れていることで、完全に雇用主任せにならざるをえず、とりわけ危険性が高い。

 

 国境を越えて家事使用人として働いている人々は、働いている国での法的身分が不安定であるため、特に弱い立場に置かれている。「家事労働を隠れみのに、主に女性や少女が仕事の実態を知らないまま海外の労働市場に誘い出されています。多くの人にとって、貧困を逃れるには、家族から離れ、時として国境を越えて職を求めるしか術がないのです。滞在資格を個人雇用者任せにする政策、法外なあっせん料、言語の壁、パスポートの没収。こうした問題が家事使用人として働く越境者をさらに人権侵害を受けやすい状況にさらしています。」

 

 特別報告官は、越境労働者の人権および児童労働防止に関する国際文書への署名、批准を各国に求めた。

 

「家庭内での隷属状態は個人宅で生じていますが、各国政府にはあらゆる人権侵害から個人を守る義務があります。先に述べた、女性と少女を主な標的とした奴隷労働もその対象です。」

 

 20085月、国連人権理事会は、ガルアナ・シャイニアン氏を「現代的形態の奴隷制、その原因と結果」の初の特別報告官に任命した。

 

2010113日 訳・植田あき恵)

カンボジア・スタディツアー2010春(第9回)


カンボジア農村の子どもたちのコピー.jpg子どもや女性を支援する現地の3つのNGOを訪問して、プロジェクトを視察したり、子どもたちと交流します。
世界遺産のアンコール・ワットも盛り込まれたカンボジア8日間の旅。
「カンボジア行ってみたい!」「NGOの活動って興味ある!」という皆さん、ぜひご参加ください。

 カンボジアでは、人身売買や性的搾取、児童労働の被害に遭う子どもたちがたくさんいます。シーライツ(国際子ども権利センター)では、現地NGOとのパートナーシップによって、これらの問題を防ぐための活動を行っています。このツアーでは、シーライツのパートナーNGOを訪問します。

旅行期間:3月15日(月)~3月22日(月・祝) 6泊8日
訪問地:カンボジア(プノンペン、スバイリエン、シェムリアップ)
旅行代金:205,000円(学生満22歳以下 183,000円)
※上記以外に、航空保険料・燃油特別付加運賃、空港施設使用料・保安料、カンボジアビザ代行代、現地空港税、海外旅行保険料(加入必須)、現地での食費(一部)90USドル、会員でない方は会費(一般5,000円、学生2,000円)などがかかります。
※学生枠には限りがありますので、お早めにお申し込みください。

発着地:成田空港
定員:16名(最少催行人員8名)
締切:追加募集継続中(航空券の確保ができる場合にお申し込み受け付けとなります)

ankor.jpg【ツアーのポイント】

1. 現地のNGOを訪問し、子どもや若者と交流します。『幼い娼婦だった私へ』(文藝春秋2006)の著者ソマリー・マムさんが創立した人身売買に取組むNGO (アフェシップ)も訪問します。
2. カンボジアで子どもの人身売買問題に取組んできた甲斐田代表理事、および現地スタッフがNGO訪問に同行します。
3. アンコール遺跡群も観光します。
4. 事前研修会でカンボジアの現状と子ども支援について学びます。


<ツアー日程>

日付
内容
宿泊

3/15(月)

午前:成田出発
ベトナム・ホーチミン経由で国境の町バベットに夕方到着

スバイリエンのホテル

3/16(火)

午前:人身売買・児童労働防止活動に取り組む子どもたちの学校訪問・活動する子どもと交流
午後:通学支援家庭・牛銀行支援家庭訪問、夕方:プノンペンへ移動

プノンペンのホテル

3/17(水)

午前:HCC事務所訪問
アンロンコン識字教室訪問・グッディセンターで子ども達と交流
午後:レクリエーション

HCCグッデイセンター
(希望者はホテル)

3/18(木)

午前:プノンペン観光
    
午後:自由行動

プノンペンのホテル

3/19(金)

午前:アフェシップ事務所訪問
午後:トムディセンター(回復支援施設・職業訓練所)とフェアファッション(裁縫所)にかれて訪問
夕刻:チャイルドセーフ・センター事務所訪問、トゥクトゥク運転手インタビュー

プノンペンのホテル

3/20(土)

午前:振り返り
午後:シェムリアップへ移動

シェムリアップのホテル

3/21(日)

午前・午後:アンコールワット、アンコールトムの観光
夕刻:ホーチミン経由で成田へ(3/22(月)の早朝に成田着)

機中泊

*HCC・・・子どものためのヘルスケアセンター
*
アフェシップ(AFESIP)・・・困難な状況におかれた女性のための活動団体
*
フレンズ・・・ストリートチルドレンのための教育や職業訓練、政策提言などを実施しているNGO

<参加者の声>

    七田 祐子さん (2009年8月に参加)

 子どもたちに出会った瞬間に、今まで持っていた不安や心配が払拭されてしまいました。

 それほど子どもたちは、私たちを素直に受け容れてくれたのでしょう。最初の緊張感は、あっという間に笑顔に変わり、そして笑い声が溢れてきました。

 悲惨な現実を目の当たりにしてたじろいでいる私にはお構いなしに、子どもたちのエネルギーは溢れんばかりです。この子たちが希望を持って生きられる社会を作るために、多くのスタッフが頑張っている姿にも感銘を受けました。私にできることをしっかり見つけていきたいと思います。

 本当に楽しいツアーでした。スタッフのみなさん、そして一緒に参加されたみなさん、ありがとうございました。
  

【事前研修会】
ツアー参加者を対象に事前研修を行います。
日時:2月20日(土)午前10時~12時
開催地:東京
内容:カンボジアの子どもの現状と支援について、旅行上の注意
※研修会にお越しいただけない方には、研修会で使用した資料を送付いたします。 

【申し込み方法】
 下記の旅行条件を一読の上、参加申込書をダウンロードし、ご提出ください。

スタディツアー募集要項(PDF)

旅行条件・申込書(PDF) 

資料の郵送希望の方は、こちらのフォームよりお申し込みください。その際、タイトル欄には、「スタディツアー資料請求」とお書きください。

*提出先*
 (特活)国際子ども権利センター(シーライツ)
 〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階
 メールはこちらから TEL&FAX 03-5817-3980 

【旅行企画・実施】
 株式会社風の旅行社
 観光庁長官登録旅行業第1382号 日本旅行業協会(JATA)会員
 〒165-0026東京都中野区新井2-30-4 I.F.O.ビル6F
 総合旅行業務取扱管理者 原優二

【受託販売】
 株式会社ピース・イン・ツアー
 東京都知事登録旅行業第3-3570号 日本旅行業協会(JATA)会員
 〒162-0042東京都新宿区早稲田町67 早稲田クローバービル5F
 総合旅行業務取扱管理者 松永充弘
 TEL: 03-3207-3690 FAX: 03-3207-6343       

【現地プログラム企画・問合せ先】
 (特活)国際子ども権利センター(シーライツ)
 〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階
 TEL&FAX 03-5817-3980  メールはこちらから

虐待事件で子ども使用人社会の暗部が明るみに

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PP Abused girl photo_1.jpg こんにちは、長島です。新年明けましておめでとうございます。

カンボジアでは、お正月は4月にクメール正月としてお祝いをするので、11日のみ祝日で、年末年始も普通に仕事をしております。相変わらず毎日暑いので、お正月気分にはならず、こちらの方々は4月の新年を楽しみに待っているようです。

 

 さて、今回のカンボジア便りでは、家事使用人として奴隷のように扱われ、虐待を受けていた少女の記事をご紹介します。国際労働機関(ILO)の統計によると、世界でこのような「最悪の形態の児童労働」に従事させられている子どもは840万人にのぼると言われています。新聞報道によると、近所の人の通報により救出された少女は、その6週間後には学校に通い始め、笑ったり、他の子どもたちと遊ぶようになってきたそうです。

虐待を受けていた少女の心の傷は、簡単に癒されるものではありませんが、新しい環境で少しずつ回復出来ることを願うばかりです。

 

写真は救出された時の少女の写真©Phnom Penh Post

児童労働をなくすためにご支援ください。

 

詳しくは、http://www.c-rights.org/join/donation.html

 

 

虐待事件で子ども使用人社会の暗部が明るみに

 

カンボジア・デイリー紙

アビィ・セイフ記者、チェン・ソクホーング記者

 

 11歳の使用人に残忍な虐待を加えた疑いがかかっているメアス・ナリー(41歳)およびその夫ヴァー・サルーン(62歳)両容疑者宅の向かいに住む女性は、プノンペン市セン・ソック地区における2人の暮らしぶりを約2年にわたって見てきた。

 この女性は、高校教師のメアス・ナリーと元公務員のヴァー・サルーンが、プノンペン市トメイ地区にあるゲート付きの大邸宅を出て車で仕事に向かう姿や、この閑静で広々とした地区をジョギングする姿を見かけたが、夫婦以外の人が出入りするのを一度も見たことがなかった。数軒先に店を構える店主や近所の飲食屋台の女性も、夫婦以外は見かけたことがないという。

 

 そしてこの隠匿性こそが夫婦の犯行を可能にしていた。両容疑者は孤児の11歳の少女を使用人として置き、洋服のハンガーで繰り返し叩き、ペンチで髪と頭皮をまとめてむしり取り、少女が人に助けを求めることを許さなかった。

 木曜日に夫婦の瀟洒な邸宅から警察に救出されるまで、スレイ・ニエングという名前だけ伝えられているこの少女は見えざる存在だった。

 これは極端なケースだが、現代カンボジアの家事使用人社会の影に隠されているのは、決して彼女だけではない。

 

 地元の人権保護団体Licadhoおよびキリスト教系団体ワールド・ビジョンが2007年に実施した調査では、プノンペン、コンポンチャム、バッタンバン、シアムレアプにおいておよそ21千人の子どもが家事使用人として雇われていることが明らかになったが、現実の数字はこれを大幅に上回っている可能性がある。

 

 国家統計局と国際労働機関(ILO)が行った最新の調査(2003年)によると、プノンペンだけでもほぼ28千人の子どもたちが家事労働に就いていることがわかっている。

 国際移住機構(IOM)は2007年に子どもの就労について大規模な調査を実施したが、同機構のプロジェクト責任者ジョン・マクジオガン氏は「この数字が増加あるいは減少どちらの傾向にあるのか示すデータがない。」と話している。

 「家事労働に就いている子どもの数は闇に包まれている。彼らについてわかっているのは、とても脆弱な存在であるということくらいだ。」と同氏は述べる。

カンボジアの子ども家事使用人(Child Domestic Workers)を虐待、人身売買、さらには危険な生活のリスクに晒しているのは、まさに存在自体が隠され、見えなくされているという現実なのである。

 IOMの調査によれば、性産業で働く人の51パーセントが子どものとき家事使用人として働いた経験があるという。

 

 米国労働省が先月発表したレポートでは、子どもが労働力として利用される可能性の高い4産業(レンガ、エビ、塩、ゴム)が指摘されているが、こうした産業への取り締まりは比較的たやすい。子どもがレンガ工場やプランテーションで働いていれば人の目に留まるはずだ、とILO児童労働撲滅国際プログラムのカンボジア主席技術顧問を務めるMPジョセフ氏は語る。

 「一方、個人宅は公の場ではないので介入ができない。そこで働いている子どもにアクセスするのは極めて困難である。彼らは見えざる存在だ。」と同氏。

 20086月、フン・セン首相は「児童労働における最悪の形態に対する国家行動計画」を承認した。このプログラムは、2004年に労働職業訓練省が発布した18歳未満に対する危険労働禁止の改正である。

 家事は「危険」な労働に該当するが、場合によってはわずか12歳の子どもが合法的に従事することができる。

 子どもが家事労働に就くことは児童労働の「最悪の形態」とみなされるとジョセフ氏は言う。「これは最悪の形態の一つとして、即時撲滅の対象です。」

 「そうは言っても、実現が最も難しい問題の一つだと言っておかなければなりません。」と同氏は付け加える。

 

デイ・トメイ通りでは月曜日、救出された少女の身体のひどい状態について近隣住民が語った。耳は血だらけで、髪は抜け落ち、硬貨大の傷跡が複数あったという。

 また、住民たちは、容疑者夫妻がいかに裕福に見え、そして排他的であり、住民と交わることがほとんどなかったことを話し、記者に名前を尋ねられても、「安全のため」と言ってほとんどの人が名乗りたがらなかった。

 メアス・ナリーとその夫の両容疑者、そしてトエング・レス容疑者(62歳。2008年、カンポット州において、少女を同夫婦に400ドルで売った疑い)はプレイソー刑務所に移送された。注訳)

 

現在少女のケアを行っている団体Hagar Internationalの子どもプログラム責任者であるスー・ハンナ氏は、少女の状態について「今は眠っています。我々は医療面ケアと基本的な健康管理に重点を置いています。彼女はひどい栄養失調状態にあります。」と話した。

 「彼女は深刻なトラウマを抱えており、生涯、悪影響を及ぼすような数々の記憶が心に焼きついています。」と同氏は付け加えた。

 

注訳)一部割愛

 

20091221日 訳・植田あき恵)

 


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