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2009年3月アーカイブ

映画「闇の子供たち」を観て

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こんにちは。春のような暖かい日が続いたかと思えば、急にまた寒くなるといったおかしな天候が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?今回のブログは、前々回に引き続き"闇の子供たち"の感想の第二弾で映画編です。

 

 私は原作を読んだ後、女優の宮崎あおいさんが好きな友達に誘われ、映画を観に行きました。物語のテーマが人身売買や子ども買春、臓器移植などあまり人が触れたくない問題ですので、観に来られる方は少ないのではないかと思っていました。ところがいざ映画館に足を運ぶと、ちょうどお盆休みの初日だったこともあってか、その日の上映のほぼ全てで、満席のため立ち見でしか入場できない程の盛況振りで、私は大変驚きました。映画館のロビーは、珍しく幅広い世代の方々で溢れており、人身売買や子ども買春の問題に関心を持たれた方々だけでなく、私の友達のように出演者がお目当てで映画を観に来られた方も多かったように感じました。どのようなきっかけであれ、途上国で起きている問題を知り、少しでも考えていただく事がとても大事なので、その点ではやはり映画はものすごい影響力があり、また多くの方に伝えるよい手段だと痛感しました。 

 

映画の内容は編集の都合で取り上げられなかった部分も多く、原作を読んだ後に映画を観た私には少し物足り無く感じました。しかし映像による観客の惹きつけ方はすばらしく、映像を通して考えさせられた事も多くあります。特に、幼い頃買春によって飢えを凌ぎ、現在は幼児買春宿で働く一人の男が、警察の捜査で逮捕され連行される際、同じように逮捕された外国人のペドファイル(児童性愛者)に向けた視線がとても印象的でした。なぜなら、彼の視線には自分をこのような境遇に置いた全てのペドファイルに対する憎しみがこもっており、また人を人とも思わないで、お金で全てを解決しようとしてきた先進国の私たちに向けられた軽蔑も含まれていたからです。私はその視線は映像を超えて、自分にも向けられていると強く感じました。

 

また私は原作を読んで、子ども買春や臓器売買などの問題は人間の弱さにつけ込む行為だと感じましたが、映像を通して更に、人間の弱さにつけ込む行為だからこそ、誰もが過ちを起こしてしまう可能性があるという事を感じました。映画の結末は原作と少し違い、子ども買春と臓器売買のつながりを暴こうと奮闘していた、"正義の味方"の様な新聞記者の南部も、実はペドファイルだったのです。演出では、自殺した南部の部屋からペドファイル逮捕の記事がたくさん張り付けられた鏡が見つかりました。そしてその真ん中だけが鏡のままで、それはまるでその鏡に映し出された人がペドファイルとして逮捕された記事に載っている犯人であるかのように見せるもので、彼がペドファイルであった事をほのめかしていました。私はこの鏡の存在は子ども買春が誰もが犯してしまう可能性のある行為である事を人々に伝え、また私たちに他人事ではないと警告しているように感じました。

 

私は原作と映画に出会うまで、子ども買春の問題についてほとんど知りませんでしたし、フィクションとはいえ、子どもたちが置かれている環境がこれほど酷いものだと思いもしませんでした。確かに自分は直接買春に関わっていませんし、犠牲になる子どもたちの悲鳴は、遠く離れた日本までほとんど聞こえてきません。そのため日本にいる私たちがこれらの問題に深く関わっている事に気付くのはかなり難しいと思われます。しかし未だ多くの日本人が買春行為を行っているという事実は、こうした私たちの無関心がそれを許している事を物語っているのではないのでしょうか?そうであるなら、私たちも途上国で起きているこれらの問題に関わっている一人だといえます。日本人の私たちがこれらの問題の現状について知り、他人事ではなく身近に起きているかもしれない犯罪として認識し、声を上げていく事が大切なのだと強く思いました。

 

お知らせ

来る426日に「子どもの権利条約」の勉強会を開きます。「子どもの権利条約」についての基本的な解説から、日常生活との結び付きなどを参加された方々と共に語り合い、楽しみながら「子どもの権利条約」について理解を深めていただくための会です。「子どもの権利条約」を初めて耳にされる方や、子どもに関するボランティア活動に御関心をお持ちの方、御自分にできることをお探しの方はぜひ御参加下さい。

・日時: 426日(日) 午後3時~430

・場所: シーライツ(国際子ども権利センター) 大阪事務所

・参加費: 無料

御参加希望の方や御質問はこちらまでお願いします。↓

http://www.c-rights.org/access.html

 

日本社会事業大学ワークショップ @ シェムリアップ ①

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今回は、213日にシェムリアップで開催された、日本社会事業大学のワークショップについて紹介します。

 

「カンボジア子どもとの仕事―現実、可能性と夢」と題したワークショップがシェムリアップのアンコール・クラウ村コミュニティセンターにて、開催されました。このワークショップには、日本社会事業大学教授と学生、カンボジアで活動をする5つのNGO、社会福祉省職員、クラウ村村長、カンボジア現地NGOスタッフ数名が参加しました。

 

午前中は参加した各団体(CYK,国境なき子どもたち、シーライツ、スナダイクマエ、アンコール遺跡の保存と周辺地域の持続的発展のための人材養成支援機構JST)の活動紹介でした。

以下、シーライツの活動紹介です。

 

シーライツとは?:1992年に大阪で設立され、アジア現地の3つのNGOと連携して、国連子どもの権利条約の理念に基づきながら、子どもの権利の普及活動、啓発活動、支援活動、また、人身売買、性的搾取、児童労働といった権利侵害の防止活動を行ってきました。今現在活動をしている国は、日本、カンボジア、インドで、現地事務所を構えているのは日本とカンボジアです。

 

シーライツ日本での活動:子どもの権利や、子どもの商業的性的搾取に関する勉強会、セミナー、講座の開催をしています。

 

シーライツカンボジアでの活動:現地の3つのNGOとの連携でプロジェクトを実施しています。

  HCCHealthcare Center for Children)とシーライツは、ベトナム国境に近いカンボジアスバイリエン州にて、地域・学校を拠点とした人身売買防止ネットワーク、牛銀行や農業技術指導、貯蓄組合といった収入向上プログラムを実施しています。

  AFESIP(英語名:Acting for Women in Distressing Situation、日本語名:苦境に立つ女性たちのために行動する会)とシーライツは、人身売買や性的搾取の被害にあいAFESIPに保護された女性たちで、職業訓練を受けたり、洋裁で生計を立てている人たちの子どもたちへの保育サービス支援をしています。

  Friends Internationalとシーライツは、旅行者から子どもを守るための、チャイルドセーフ・プロジェクトを実施しています。

 

3つのNGOのなかで、ここで紹介をさせて頂くのは、このワークショップが開催された地シェムリアップを活動地の一つとしているフレンズのチャイルドセーフ・プロジェクトについてです。

 

チャイルドセーフ・プロジェクトとは、性的虐待や出稼ぎ、麻薬、暴力など、あらゆる危険から子どもを守るためのプロジェクトです。このプロジェクトの一つに、チャイルドセーフ・ネットワークというものがあります。「よい顧客はよいビジネスにつながる」という理念のもと、タクシー・バイクタクシー・三輪タクシー(トゥクトゥク)運転手、ホテルやゲストハウスの従業員、インターネットカフェやレストランで働く人、観光客、外国人居住者、地域の人々、子どもたちなどを対象としたトレーニングを通じて形成されたネットワークです。トレーニングでは、子どもの権利について学習し、子どもたちが危険な状況にあるのを目撃した時に、どう対応するか、あるいは、子どもたちが直接、自分の身をどのように守るかについてフレンズの職員が説明します。また、子どもを連れた外国人に、ホテルに連れて行って欲しいと言われたチャイルドセーフ・メンバーのドライバーは乗車拒否を、ホテルやゲストハウスの従業員は宿泊拒否をするようにトレーニングを受けます。トレーニングが終わると、チャイルドセーフ・メンバーとして認証され、チャイルドセーフのロゴマークがついたステッカーやシャツが認定証として提供されます。逆に、メンバーが子どもを連れた外国人をホテルまで連れて行ったのを、目撃され通報された場合には、認定証は没収され、チャイルドセーフ・メンバーリストから削除されます。

 

チャイルドセーフ・プロジェクトのもう一つに、チャイルドセーフ・ホットラインというものがあります。子どもが危険な目にあっている状況を見た人が連絡したり、子ども本人が訴えることができるものです。シーライツとフレンズ・インターナショナルは2004年から現在に至るまでチャイルドセーフ・ホットラインやチャイルドセーフ・トレーニングの拡大を目指しています。

また、シーライツは2006年にシェムリアップで開催されたフレンズの写真ワークショップの資金援助もしました。

写真ワークショップとは、①暴力や差別を受けたりすることで自尊心を傷付けられたストリートチルドレンが、自分を表現し自尊心を取り戻す事②子どもの性的搾取に関して社会に訴える事を目的として開催されたものです。ワークショップの活動内容は、まず、10人のストリートチルドレンに使い捨てカメラの使い方を指導しました。その後、普段はストリートチルドレンは写真を撮られる側ですが、今回は写真を撮る側となり、観光客対象に写真撮影をしました。写真撮影が終了した後、写真展開催のために写真を選び、題名をそれぞれにつけました。そして、最終的に、写真展「シェムリアップのストリートチルドレンから見た観光客」が開催されました。

この写真展の報告書日本語版「想像してみて!シェムリアップのストリートチルドレンから見た観光客」をシーライツで近日中に500円で販売します。(問合せ先:シーライツ東京事務所               03-5817-3980        ) 収益金の一部は、チャイルドセーフ・プロジェクトに使われます。この報告書には、フレンズ・インターナショナル、シーライツとフレンズの活動、チャイルドセーフ、写真ワークショップに参加した子どものプロフィールや子ども達が撮影した写真などが載っています。(子どもの了解を得ています。)またカメラの使い方の指導を受けている子どもの様子や、写真撮影をする子どもたちの様子などの写真も沢山掲載されていて、読むだけでなく見ていても、楽しい1冊です。

 

シーライツの活動が今後も継続的に実施されるよう、皆様のお力添え頂けましたら幸いです。

シーライツ あなたにできること:http://www.c-right.org/join/kaiin.html

シーライツ ホームページ:http://www.c-rights.org

 

フレンズ写真ワークショップ報告書日本語版

「想像してみて!シェムリアップのストリートチルドレンから見た観光客」 500

問合せ先:シーライツ東京事務所                03-5817-3980        

 

当会理事の勝間靖が、NHK BS1の「きょうの世界」に出演し、子どもを巻き込む 人身取引問題について論じます。

孤児としてオーストラリア人の里親の養子になったインド人の子どもたち。オーストラリアで幸せに暮らしていたものの、ある日孤児院の摘発によって実は彼らが人身取引に巻き込まれていたことが発覚します。
今、海外の有名女優らによって注目される国際養子縁組。これに隠される問題と求められる国際社会の対応を追求します。

3月11日(水)22:15~23:40
NHK BS1 「きょうの世界」
http://www.nhk.or.jp/kyounosekai/


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