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2010年6月アーカイブ

みなさま、こんにちは。シーライツ代表理事の甲斐田です。

本日は、皆さまにご報告があります。過去7年間、カンボジアとタイに滞在してきましたが、今月初めに帰国し、今後は日本で活動することになりました。


カンボジアにおける子どもの人身売買、性的搾取をなくしたいとカンボジア・プロジェクトを始め、プノンペンにシーライツの事務所を開設したのが、2003年のことでした。

最初は、カンボジアのパートナーNGOを選ぶことから始めました。シーライツと同じように子どもの権利をベースにして活動しているNGOはどこか、児童労働や性的搾取、人身売買などの子どもの権利侵害をなくそうと活動しているNGOはどこかを探しました。その前年にカンボジアを初めて訪問したとき、予想以上に子どもの参加の権利を重視して活動しているNGOがあることを嬉しく思っていたのですが、それらのNGOと話し合いをもちました。


■カンボジアで出会った子どもたち

その後、パートナー団体の選択基準を定め、4つのパートナーを選択し、子ども中心で活動している事業の支援を始めました。カンボジアは目上の人を敬う文化。目上の人に対してはなかなか意見を言うことが難しい国ですので、子どもたちが活動を通じて意見を言ったり情報を伝えることはかなり大変のようでしたが、活動を始めるとそんな中でも勇気を出して活動する子どもたちがたくさんいました。

また、そんな子どもたちが主体となって活動することを応援し、温かいまなざしで見守る地域のおとなにも出会いました。

一方で、貧しさから親によって出稼ぎに出される子どもたちは後を絶ちませんでした。私たちが2006年から活動を開始したスバイリエン州では、特にベトナムに物乞いに行かされる子どもたちがたくさんいます。

事業を続けるなかで、厳しい状況においても子どもたちが学校をやめずに物乞いにも行かなくなっているという成果が出てきていますので、それを今後少しずつお伝えしていきたいと思います。

アフェシップの依頼を受けて始めた保育サービス支援事業も5年がたちました。さまざまな事情で性的搾取の被害に遭い、子どもができた若い女性たちが、別の道を歩むために職業訓練を受ける際に保育室は欠かすことができないものとなっています。

さらに、昨年からは、職業訓練を受けて洋服をつくりながら経済的に自立して暮らしているアフェシップ・フェアファッションという洋裁所の女性たちの保育サービスも支援することができるようになりました。

2004年からはストリートチルドレンをセックスツーリストから守る活動をフレンズ・インターナショナルを通じておこなってきましたが、今年は、現地の活動を支援するのではなく、日本からカンボジアへ旅行する人たちを対象にしたキャンペーンを行う予定です。旅行の際に物乞いや物売りをしている子どもと出会ったとき、どういう行動をとれば子どもたちの権利を守ることができるようになるかを示すリーフレットを配布します。このキャンペーンについてもブログでご紹介していきたいと思います。

現在、プノンペン事務所には、日本人スタッフ二人とカンボジア人スタッフが日夜、カンボジアの子どものために励んでいます。カンボジアでプロジェクトを始めた当初は、日々の業務をこなすことで精いっぱいでしたが、最近では、村人、子どもたちのニーズをきちんと把握し、現地の社会福祉局とも話し合いをしながら、必要なことを見極め、将来の計画を立てつつ事業を進めることができるようになりました。

また、私の海外滞在中、東京事務所や大阪事務所でも、ボランティアの方々やスタッフが留守をしっかりあずかって事務所を運営してくれました。特に総務のスタッフがきちんとした会計業務を行ってきてくれたことが、今回の認定NPO法人としての認可にもつながりました。


■新しいビジョンとミッション

現在、シーライツでは中長期計画を立てているところですが、6月26日に開催した総会後の理事会でもどんな活動をめざすか、どんな団体になることを目指すかを理事とスタッフでカンボジア事務所ともスカイプでつないで話し合いました。

昨年度、シーライツはビジョンとミッションを新しく策定しました。
ビジョンとしてめざす社会として新しく決めたのは、以下のような社会です。

・すべての子どもが伸びやかに育ち、「ちから」を発揮することができる社会
・すべての子どもが生まれてきてよかったと思える社会
・すべての子どもの権利がまもられる社会

そして、カンボジアでも日本でも子どもが苦しいとき、つらいときには声を上げることができ、それに対しておとなが子どもの声に応えていけるような社会をめざして、活動していきたいと思っています。


■今後に向けて

このような社会をめざしてきちんとした活動をおこなっていくためにもいい組織づくりが大切ですが、組織づくりのカギはコミュニケーションだと最近ますます感じています。甲斐田の帰国を機に今後は団体内部でのコミュニケーションをまずしっかり図り、そして、支援者のみなさまともじっくりコミュニケーションをとっていきたいと考えています。

正会員のみなさまには、総会資料として今年度の予算書を送らせていただきましたが、今年は特別に厳しい財政難となっております。会員のみなさまの中で、まだ会費を支払っていらっしゃらない方は何卒、ご継続をお願いいたします。また、今年は、マンスリーサポーターを100名に増やすことをめざしています。

どうか、まわりの方々にマンスリーサポーターへのご協力をお願いしていただければ幸いです。今年4月に認定NPO法人となり、シーライツへのご寄付が税控除を受けられることになりましたので、この機会にぜひ支援者の方々を増やしていきたいと思います。

みなさまのご理解ご協力をどうぞよろしくお願いします。

甲斐田万智子

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 毎年6月12日の児童労働反対世界デーにちなんで、国際子ども権利センター(シーライツ)は、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)とともに、児童労働について考えるきっかけ作りのための御堂筋ウォークを行っています。

 今年も「児童労働反対世界デーキャンペーン2010」の一環として、FTCJとの共催で、6月6日(日)に「めっちゃ学校行きたいねん!御堂筋ウォーク2010」を行いました。

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 今回は、気軽な雰囲気で参加できるようキャンペーンのロゴマークをTシャツやカバンなどに自由に貼り付けたり、多くの高校生の皆さんがウォークに参加してくれたり、いつもよりカジュアルでフレッシュなウォークになったと感じた人も多かったのではないでしょうか。

 早い人は12時過ぎから淀屋橋近くの公園で準備をし始め、出発30分前には約40人の方が集合し、ウォークの注意事項など打合せの後、14時に御堂筋へ進みました。


66walk 004.jpg 市役所前から御堂筋を南下、心斎橋から難波まで来ると次第に歩行者も多くなってきます。午後の日差しも強く、汗も出てきます。

 私たちは児童労働によって教育の機会を奪われたらその子どもの未来の可能性まで奪うことになること、また安全でない重労働や不当に安い賃金で働かされることで、子どもたちの健康や精神的なダメージが避けられないことなど、かわるがわるスピーカーでアピールしながら歩きました。
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 車や歩行者の中には、不思議そうにこちらを眺める人もいれば、手を振ってくれる人、行進する姿を煙たそうに見る人、いろいろいらっしゃいました。

 大声でアピールした人に交じって、慣れない靴で足を痛めながら歩いた人、重い荷物を持って歩いてくれた人もいましたが、約一時間半のウォークのあとは、皆さん晴れ晴れとした表情でした。ご参加ありがとうございました。


 このストレスの多い現代社会においては、自分の周りに見えるもの、自分が関心のある物事以外は無関心でいることが、自己防衛する方法なのかもしれません。
 また日本ではない遠くの国で名前も知らない子どもが被害に遭っている児童労働が自分とどうつながっているのか、理解しにくい人もきっと多いと思います。

66walk 007.jpg ただ、見えにくいことをいいことに、グローバル経済の中で私たち手にする安価な製品の中には、子ども達の未来を奪って作られたものがある可能性があります。また、私たちの豊かな生活は、そんな子ども達の自由や健康、教育などを奪うことによって成立しているかもしれません。そういうことを考えないまま、一日一日が過ぎていくのではなく、そんな不条理なことを少しでも気付くきっかけになってくれたらと思いながら、歩いていました。

 このウォークをゴールしたからといって、直接、どこかの子どもが助かるわけではありません。
 でも、みんなが少しでも世界のおかしいことに気づき、おかしい事をおかしいということで、人が社会が変わっていくと信じています。
 「自分が変わらないのに世界なんか変えられない」=「自分が変われば世界も変わる」
 そう信じて次の一歩を踏み出しましょう!
 皆さんありがとうございました。               (C-Rights関西事務所谷口)

中学生と人権学習

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 2010年5月20日、岐阜県の岐阜市立厚見中学校から6人の中学3年生が人権学習の一環で東京事務所を訪問してくれました。
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 まずは、DVDを見ながら、シーライツの団体紹介とカンボジアでの活動紹介をしました。続いての『子どもの権利』についての説明では、イラストを使ってより具体的に『生きる権利』、『育つ権利』、『守られる権利』、『参加する権利』を伝えました。日本で生まれ育った中学生に、『子どもの権利』という言葉を投げかけても、ピンとこないようでしたが、そんな時は、カンボジアなどの途上国の事例を挙げて説明しました。
 その後、『日本の子どもは何をして働いているの?』というインドの働く子どもたちの声を紹介した絵本を見ながら、途上国の児童労働に触れました。
 約1時間のやり取りの中で、訪問してくれた中学生も、次第に、途上国の子どもたちがどのような生活を送っているのか、また、私たち日本人が直接的、間接的に現地の子どもたちにどのような影響を与えているかなどを知ることができたようです。
 最後に、「今日、見たこと、聞いたこと、学んだことを家族や友達にも伝えてほしい」「こういった状況を変えていくために小さなことでもいいから、できることをしてほしい」というメッセージを伝えて、訪問は終了しました。tokyooffice100520(2).jpgのサムネール画像

 後日、訪問してくれた中学生から感想文が届きました。
 『お話や見学の中で印象に残ったこと』という設問の中で、ある女の子は、「(途上国では)飢えで死んでしまう子どもがいるというのは聞いたことがあったけど、6~7歳の子どもがおとなの性の相手をさせられているということが一番印象に残りました」と書いていました。そして、『これからやってみたいこと、実際にやったこと』という設問には、「日本とカンボジアでは、こんなに生活に差があることを知って、私にも何かできるならやりたい、と思いました」という抱負や「祖母がカンボジアに旅行に行くと言っていたので、国際子ども権利センターで教えていただいたことを伝えました」という報告が書かれていました。「ボランティア活動など、積極的にやっていけたらいいなと思います」という感想文もありました。
 別の女の子は、『もっと知りたかったこと』という設問に、「子どもたちが働いていて、なぜ親は何とも思わないのかを知りたい」と書いていました。私たちスタッフとしては、事務所訪問時に「カンボジアでは、『子どもは家族のために働くのが当たり前』という習慣があります」と説明はしたのですが、うまく伝わらなかったのかもしれません。もしかしたら、そのようなカンボジアの習慣があまりにも現代の日本とかけ離れていて、理解しづらかったのかもしれません。「伝える」ということの難しさをスタッフ一同、実感しました。

 事務所訪問は、小・中・高校生が対象で、修学旅行や授業の一環の場合のみ、受け入れていますが、若い世代に、このように途上国の現状やシーライツの活動を知ってもらえる機会を持てることは、とてもうれしいことだと思います。
 この場を借りて、厚見中学校の先生・生徒の皆さんに感謝申し上げます。

 生徒の皆さんの次のステップに期待しています!!


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