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2011年12月アーカイブ

今回ご紹介する記事は、CNNが取り組む「CNNフリーダムプロジェクト―現代における強制労働の根絶をめざして(オリジナルタイトルは'The CNN Freedom Project: Ending Modern-Day Slavery')」において報じられた、カンボジア人女性のマレーシアにおける強制労働問題についてです。
CNNは、現代における強制労働の根絶を掲げ、2011年にフリーダムプロジェクトを立ち上げました。強制労働の脅威に焦点をあて、被害者の声を伝え、成功事例を取り上げたり、また人身売買に関わる企業の入り組んだ問題を解明しようと取り組んでいます。
当該ウェブサイト(http://thecnnfreedomproject.blogs.cnn.com/)では、強制労働の実態を伝える記事や、根絶をめざしたさまざまな取り組み、また一人一人が強制労働に加担しないために取り組めることなどが紹介されています。
昨年末、カンボジアを訪問したときも、現在、カンボジアではマレーシアへの人身取引が最も深刻になっていると専門家から聞きました。

【アジアの工場で横行する強制労働を追う】
2011年10月4日 
ダン・リバースCNNシニア国際特派員
http://thecnnfreedomproject.blogs.cnn.com/2011/10/04/tracking-factory-slaves-across-asia/

[マレーシア ペナン] CNNは現代の強制労働から逃亡するカンボジア人について報じるためカンボジアに渡り、実際にはマレーシアに借金返済を理由に働かされているカンボジア女性が多くいることがわかった。

カンボジアではマレーシアでの強制労働から逃れてきた女性たちに出会った。また、同じような状況下で、職業あっせん業者への借金を返し終えるまでは母国に帰ることが許されない労働者もいることがわかった。

報復されることが心配されるため名前は公表できないが、ある母親は、劣悪な労働環境から娘を救い出すため、所有するわずかな土地を既に売却したと説明した。

ここでは娘の名前をチャナリー(仮称)とするが、母親は22歳の末娘を救出するためにまさに必死だった。

CNNはチャナリーと他の女性たちを採用したあっせん人に連絡をとった。当初は取材のため事務所に招きいれられたが、突如我々は事務所内に閉じ込められ、身の危険を案じた。

ウング・リティ事務所長は警察と政府に強力なコネがある。

ウング・リティ事務所長が事務所に着くまで、我々はリティ事務所長の部下に門扉を開けるよう何とか説得し、事務所長を路上で待つことにした。

しかし、リティ事務所長はすぐに我々の持ち物を奪うよう部下に命令した。カメラに飛びかかり、揉み合いになった。我々はビデオを持って逃げ出し、そこから去った。リティ事務所長は後に取材を受け入れたが、その際には態度が変わり、我々に労働省を紹介した。その企業が事業について触れられたくないことは明らかだった。

つまりその企業の事業はきわめて疑わしく非倫理的な営業を行っているようだということだ。

情報筋によると、その企業は金になる仕事が外国にあると約束し村々の若く純朴な少女を狙っているという。

しかし、CNNはその仕事の実情はまったく異なることを突き止めた。

その後数日間、CNNはチャナリーから話を聞くことができた。彼女によると、マレーシアで代理人にだまされ、彼女のパスポートは代理人に取られたままだという。また、当初約束された月250ドルの月給も支払われておらず、さまざまな「控除」を引かれると月に100ドルほどしか手元に残らないという。

もっとも驚いたことは、彼女がウング・リティ事務所に借金があると代理人から話されていることである。カンボジアに帰るための1,000ドルを稼ぐには何年もかかる。

彼女はまさに奴隷状態に置かれているのである。借金によって、彼女は母国のカンボジアから遠く離れた場所で、逃げることもできない。

チャナリーと友人らはすでに逃げだそうと試みたが、パスポートなしでは遠くまで行くこともできず、マレーシア警察に捕まりペナンに強制送還された。そして、工場での12時間労働(多くの場合、1週間連続勤務で休みのない労働)を強要される。

チャナリーの友人の一人は17歳であるにも関わらず22歳であると偽った偽造パスポートを渡されたという。マレーシアでは18歳未満の外国人労働者を雇用することは法で禁じられている。

CNNはチャナリーが働くJCY電子機器工場に接触した。

JCYの声明にはこう述べられている。「多くの労働者は安全のために自らの意思でパスポートを代理人に預けている。また本人の希望に応じてパスポートを返却している。

だが本件についてすべての代理人について調査し、きちんと守られているかについて確認する。

JCYの工場で働くすべての労働者は、人事部および管理者と自由に話ができ、労働者の苦情を報告できる体制を取っている。JCYはすべての苦情に対して公平で公正な姿勢でのぞんでいる。」

18歳未満の労働者の問題について、JCYは以下のとおり述べた。「これは極めて深刻な主張だ。マレーシア政府は人身売買および偽造パスポートに対して厳しい法律を設けている。

仮にそのような証拠や情報を持っているのであれば、マレーシア政府および警察に一刻も早く通報するよう要請する。さらに、JCYの方針では18歳未満の外国人労働者は一切雇用しない。」

JCYは多くの電子機器・コンピューターのハードドライブ機器を、ウェスタンデジタルを含め世界的大企業に供給している。ウェスタンデジタルは本件に対するCNNの取材を拒否した。

ウェスタンデジタルのCNNに対する声明は以下のとおり。「雇用に関する問い合わせについて、我々は電子機器産業市民連合(EICC)の労働水準規約に規定されたガイドラインを遵守している。EICCの経営規約については次のウェブサイトを参照。
http://www.eicc.info/PDF/EICC%20Code%20of%20Conduct%20English.pdf

CNNから問い合わせがあったため、第2のJCY工場の監査報告を予定より早く(2011年6月)仕上げた。ウェスタンデジタルはJCYの経営についての見解を見直し、EICCの定める規定に見合うよう共に改善を進めている。(以下省略)

効果的で継続的な改善がない場合は、JCYとウェスタンデジタルの関係を断ち切ることも含め、何らかの対策を取るだろう。」

CNNの調査の結果、チャナリーが帰国しカンボジアで年老いた母親とともにいると報告できるのは喜ばしいことだ。

しかし、チャナリーはアング・リシー事務所への借金返済のため、JCYでの長時間労働から解放されてはいない。また、JCYはウェスタンデジタルへの供給を続けている。

だがチャナリーは、CNNの調査開始以来、彼女の月給と職場環境は劇的に改善されたと話す。

本件の真相が早く究明され、チャナリーと彼女の友人らが最終的に故郷にもどる許可が下りることを願うばかりである。

(多田衣美子・訳 2011/10/25)


 

12月18日、下北沢のカフェ「Instep Light」でフォトジャーナリスト・安田菜津紀さんをお迎えして、フォトワークショップを開催しました。このイベントでは、安田さんが参加者に写真やジャーナリズムについてのお話をされるだけではなく、参加者が自身で撮影した写真を持ち寄って、その写真についての想いを発表し、安田さんからコメントや技術的なアドバイスを受ける、という内容でした。

 

111218kaida.jpg初めに、シーライツの代表理事・甲斐田から、シーライツが目指す「子どもにやさしい社会」をつくるための取り組みやカンボジアでの活動と「シーライツ・特別サポーター」になっていただいた安田さんに、カンボジアの子どもに寄り添うことの大切さを多くの人に知ってもらえるよう協力していただいていること、などが紹介されました。


111218yasuda(1).jpgそのあと、安田さんからプロフィールやフォトジャーナリストのお仕事についてのお話がありました。

参加者の多くが、国際協力に関心が高い若い方でした。全員で自己紹介をした後に写真の発表となりました。発表の時間は一人5分。初めは緊張されていましたが、次第にスクリーンに映し出される写真のエピソードを熱心に発表されていました。今回は、持ち寄っていただく写真に特にテーマを設定していなかったのですが、海外(ケニア、イギリス、フィリピン、カンボジア、中国、メキシコなど)で撮られた写真を使い、現地の人々との交流について触れる発表が多かったです。一方で、東日本大震災の被災地の写真や日本の風景の写真を取り上げて、震災や日本国内の問題について発表された方もいらっしゃいました。

 

111218hayami.jpg一人一人の発表が終わると、安田さんから「ここがよかった」「次はこういうカットを取り入れてみては?」などのコメントやアドバイスがありました。
逆に、参加者からは「どうしたら人物の『いい表情』が撮れますか?」や『風景や物を深みのある写真として撮るにはどうしたらよいですか?』というような「安田さんにぜひ、聞いてみたかった」という質問が挙げられ、その質問に対しても安田さんがとても丁寧に答えてくださいました。

最後に、東日本大震災の際に賛否が分かれたという、フォトジャーナリストが「伝えることを優先するために混乱の被災地で取材をするのがよかったのか」それとも「報道倫理や被災者支援を優先するために、敢えて現地には行かない方がよかったのか」というテーマについてディスカッションしました。

111218discussion.jpg皆さんからは、「被災者への想いやりや気づかい、謙虚な気持ちを忘れなければよいのでは?」「テレビや新聞に載らない弱い立場や小さい声を取材して伝えてもらえたらとてもありがたい。」、「被災地で『こんな状況で瓦礫撤去などを手伝わずに取材活動をしていてよいのだろうか』という葛藤は絶対につきまとう。仕方ない。」「地震や津波の被害を国内・外に伝え、後世に残すためにできる限りの取材をしてほしい。」といような意見がありました。

 

111218yasuda(2).jpg最後に安田さんから、「写真は、いろいろな事を伝えることができるだけでなく、人の心に寄り添うことができる。時には一枚の写真が人の心を救うことだってできる。」「ぜひ、想いを込めてまた、写真を撮っていただければうれしい」というメッセージが伝えられました。

 

次回の安田菜津紀さんをお迎えしてのイベントは2012年3月に開催する予定です。

詳細が決まりましたら、HPやメルマガでお知らせいたします。お楽しみに!

 

「シーライツ・マンスリーサポーター」募集
キャンペーンを実施しています。

2011年12月~2012年2月末まで

 

まだ、マンスリーサポーターにお申込みいただいていない方も、お友だちをお誘いの上、ぜひこの機会にお申込みください。

キャンペーン期間中に限り、お申込者様・ご紹介者様どちらにもカンボジアの小物をプレゼント!!

 

 ■マンスリーサポーターとは?

毎月1口1000円からの口座振替で、人身売買、性的虐待、児童労働などからカンボジアの子どもを守るプロジェクトをサポートする寄付金制度です。

シーライツの会員とのの重複も可能です。
マンスリーサポーターの寄付は、税控除の対象となります。
寄付金控除についてはこちら

 

■マンスリーサポーターの寄付によってできること

カンボジアの貧困家庭の子どもたちが、家計を助けるために出稼ぎや物乞いに出されることなく、学校に通い続けられるように・・・ 

→→ 主食のおコメ支給します。

→→ 学用品セットを支給します。

→→ 家庭の収入を増やすために、家畜・野菜の種子を支給し、農業技術指導をします。

monthly supporter campaign.jpg◆写真◆
「シーライツが制服や学用品セットを支援してくれたから、学校に通えるようになったの。」と、通学バッグを嬉しそうに抱える少女

 

【お申込み方法】

下記「マンスリーサポーター申込書」をダウンロード・印刷しご利用ください。

マンスリーサポーター申込書(PDF)

必要事項をご記入・ご捺印の上、東京事務所までご郵送ください。

※お友だちにご紹介いただく場合には、お申込書 「シーライツ・マンスリーサポーターを知ったきっかけ」の回答欄で「5.知人から(お名前 )」を○で囲み、ご紹介者様のお名前を必ずご記入いただくようお伝えください。

 

【送付先】

〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル3階

認定NPO法人 国際子ども権利センター マンスリーサポーター係

TEL & FAX 03-5817-3987 E-mail info@c-rights.org

※申込書がダウンロード・印刷できない場合など、郵送も承りますので、上記東京事務所までお問い合わせください。


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