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カンボジアの未来を担う子どもたちは、どのような状況に置かれているのでしょうか。子どもに関する様々なデータを、お隣りの2国、そして日本の数値と比較しながら、カンボジアの子どもたちについて見ていきましょう。
データの出典:「世界子供白書2005」(国連児童基金:UNICEF)
(見出しの後のコメントは筆者)
基本指標
10人に1人が1歳になる前に、7人に1人が5歳になるまでに亡くなってしまうのがカンボジアの子どもたちの現状です(死亡率は、1000人中です)。近隣の2か国がこの40年余りで大きく状況を改善させているのに対し、カンボジアはその近隣の2か国の改善前(つまり40年余り前)の水準であることがわかります。
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| 5歳未満児死亡率の順位(2003) |
28 |
104 |
110 |
183 |
| 5歳未満児死亡率(1960/2003) |
‐/140 |
148/26 |
112/23 |
40/4 |
| 乳児死亡率(1歳未満)(1960/2003) |
‐/97 |
103/23 |
70/19 |
31/3 |
| 初等教育純就学/出席率(%) (1996‐2003) |
65※ |
86 |
87※ |
100 |
※国勢調査による数字 
栄養指標
出生時の体格こそ際立って劣ってはいないものの、その後の発育過程で様々な問題に直面している子どもたちの姿が浮かび上がります。
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| 低出生体重児出生率(%)(1998-2003) |
11 |
9 |
9 |
8 |
| 栄養不良の5歳未満児の比率(%) (1995-2003) |
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| ・低体重 |
| (中・重度) |
45 |
19※
|
33 |
‐ |
| (重度) |
13 |
‐
|
6 |
‐ |
| ・消耗症 |
|
| (中・重度) |
15 |
6※
|
6 |
‐ |
| ・発育阻害 |
|
| (中・重度) |
45 |
16※
|
36 |
‐ |
※データが列の見出しで指定されている年次もしくは期間以外のもの、標準的な定義によらないもの、または国内の一部地域のみに関するものであることを示す
HIV/エイズ指標
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| HIV感染(0-14歳)(1000人) |
7.3 |
12 |
‐ |
‐ |
| 孤児(孤児の学校への出席率) (1998-2003) |
71 |
‐
|
‐ |
‐ |
教育指標
まず用語解説します。
<初等教育/中等教育の総就学率・・・表の と >
年齢に関らず初等・中等学校に就学する子どもの人数を、公式の就学年齢に相当する子どもの人口で割ったもの(世界子供白書より)
(筆者補足)
6歳から12歳の子どもが100人いたとして、日本ではその全てが小学校に行っていると推定できますが、カンボジアでは、入学が遅れたり、家の手伝いが忙しくて落第したり、出稼ぎに出て帰ってきて再入学したり、といったかたちで、16歳や17歳の小学生が少なからずいます。よって、そういった人たちも含めてとにかく小学校に通っている人を数え、それを100人で割った場合、下記のような130%といった数字も発生しうるのです。勿論、カンボジアのような国では、正確な統計が非常に取りづらいことも事実です。
<初等教育就学率の純就学率・・・表の >
公式の就学年齢に相当する子どもであって、初等学校に就学する子どもの人数を、当該の年齢の相当する子どもの人口で割ったもの
(筆者補足)
こちらはそのままですね。上の例で言えば、その100人の中で何人が小学校に通っているか、ということです。
こうしてみると、カンボジアでは、通常卒業しているとされる年齢を過ぎても、小学校に留まっている子どもが多いこと、また、中退する子どもが多いこと、そして近隣の2か国と比べて中学に進学する割合で大きく水を開けられていることが分ります。
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| 初等教育就学率(%) |
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・総就学率(1998-2002) |
| 男 |
130 |
100 |
107 |
101 |
| 女 |
116 |
96 |
100 |
101 |
・純就学率(1998-2002) |
|
男 |
89 |
87 |
98 |
100 |
| 女 |
83 |
85 |
92 |
100 |
| ・初等教育純出席率(%)(1996-2003) |
|
| 男 |
66 |
‐ |
87 |
‐ |
| 女 |
65 |
‐ |
86 |
‐ |
| 小学校の第1学年に入学した生徒が第5学年に在学する率(%) |
|
| 政府データ(1998-2001) |
70 |
94 |
89 |
100※ |
| 調査データ(1997-2003) |
93 |
‐
|
94 |
‐
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中等教育総就学率(%)(1998-2002) |
|
| 男 |
27 |
85 |
72 |
102 |
| 女 |
16 |
81 |
67 |
103 |
データが列の見出しで指定されている年次もしくは期間以外のもの、標準的な定義によらないもの、または国内の一部地域のみに関するものであることを示す 
人口指標
下記の数字を、総人口で割ったものを記載します。
カンボジアに占める18歳未満・5歳未満の子どもの割合・・・49%・15%
同様にタイ(33%・8%)ベトナム(38%・9%)日本(17%・5%)
カンボジアでは、3人に2人が「子ども」という多さで、近隣の2か国と比べても際立っています。内戦により、現在中年〜初老にあたる年齢層の人々が多く亡くなっていることがこのいびつなバランスに関与しています。兵士として亡くなった人々に加え、インテリに対する虐殺があったため、本来ビジネスの世界、政治の世界、あるいは教育や司法の世界で重要な役割を担っていたであろう人々を多く失ったことも、国の発展の障害になっていると言えます。
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| ・人口(1000人)(2003) |
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| 18歳未満 |
6976 |
19183 |
30594 |
22153 |
| 5歳未満 |
2107 |
5288 |
7685 |
5947 |
子どもの保護指標 
こちらも用語解説します。
・子どもの結婚・・・20歳から24歳の女性のうち、18歳になる前に結婚した人の割合
・出生登録・・・調査の時点で登録されていた5歳未満の子どもの割合
子どもの結婚が近隣2か国に比べて多く、また出生登録が進んでいないことがハッキリと見てとれます。現在カンボジア政府は、NGOであるPLAN INTERNATIONALと組んで出生登録を進めていますが、予定のペースでは進んでいません。
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カンボジア |
タイ |
ベトナム |
日本 |
| ・子どもの結婚(1986-2003) |
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| 都市部 |
19 |
13※ |
5 |
‐ |
| 農村部 |
26 |
23※ |
14 |
‐ |
| 全体 |
25 |
21※ |
12 |
‐ |
| ・出生登録(1999-2003) |
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| 全体 |
22 |
‐ |
72 |
‐ |
| 都市部 |
30 |
‐ |
91 |
‐ |
| 農村部 |
21 |
‐ |
68 |
‐ |
※標準的な定義によらないデータまたは国内の一部地域のみに関するデータであるが、地域別・世界全体の平均値の算出にあたっては計算に入れられたことを示す
以上子どもの関するさまざまな指標をもとに、カンボジアの子どもたちが置かれている状況を見てきました。健康面、教育面など、解決しなくてはならない問題が山積みであり、子どもが持つ4つの権利(生存する権利・発達する権利・保護される権利・参加する権利)が守られているとは言えないのが現状です。
子どもの主体的な社会参加などという以前の状態ではないか、とお感じになる方もいらっしゃるかも知れません。しかし子どもに関するあらゆる問題の解決において、子ども主体・子ども参加というアローチは有効です。そして実際に、そういったアプローチから問題に取り組んでいる現地NGOも少なからず存在します。
国際子ども権利センターは、そのような現地NGOの支援を通じて、カンボジアの子どもたちが明るい未来を築くお手伝いをしています。
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