組織と団体の概要 

フレンズの職業訓練と施設

フレンズの子ども参加

スタッフ・“子ども代表”のインタビュー

権利センターの支援内容

 

権利センターの支援内容 〜路上の子どもたちを守る〜    

                                                   遊びながら学ぶ子どもたち                                                   レンズの活動分野は、職業訓練や薬物乱用防止などの多岐にわりますが、国際子ども権利センターが支援したのは、その中の6名からなる「子ども権利チーム」です。2005年5月に、2台のモーターバイクと、1台のデジタルカメラを支援しています。

「子ども権利チーム」の中で路上の子どもたちを性的搾取から守る活動の担当者として働くセニーさんの説明に耳を傾けてみましょう。

「私たちは毎回違う絵を持ってきて、子どもたちと塗り絵をします。それぞれの絵は意味を持っていので、それを話して聞かせます。今日のお話は自分は鳥だと偽ってヒナを食べてしまう猫の話です」児童性愛者は、やさしいおじさん、やさしいおにいさんを装って子どもに近づくものです。セニーさんはこのお話を通じて、子どもたちに警鐘を鳴らしています


活動に欠かせないデジタルカメラ

HIVや性感染症の恐れを訴えるピクチャーカード 塗り絵も含め、種類は多様

「子どもを性的搾取から、特に外国人観光客による性的詐取から守るため、ピクチャーカードを使って説明します。もしも金銭と引き換えにおとなと性的交渉を持ったら、性病やHIVになるかもしれない、妊娠するかもしれない、家族に冷たくされるかもしれない、友だちから仲間外れにされるかもしれない、などの説明を、字は使わず写真だけで表します。ちなみに、これらを作製するのに、国際子ども権利センターに支援されたデジタルカメラが役立ちました

「これらの写真は私が子どもたちを撮ったものです。
おかげでどのエリアにどのような子どもがいるか把握できますつまり、いなくなった子どもいれば、どうしていなくなったのか調べ、探すこともできるのです。子どもたちが、どの子がいなくなったのか、写真を指差して教えてくれます

   

「もちろん、怪しげな様子で子どもたちと接しているおとながいれば、それを写真に収めて、場合によっては警察に通報することもできます」


バイクの機動力が子どもたちとスタッフを結ぶ

「路上の子どもたちと活動していく上では、彼らに出向いてもらうことはもちろん、いつも決まった時間に決まった場所で、というわけにはいきません。我々はいくつかの“ゾーン”を設定していて、そこを巡回するするかたちをとっています。バイクの機動力がないとできないことです。本当に助かっていますセーンさんが座る傍らには、国際子ども権利センターの名前が記されたバイクが停めてありました。


  

権利センターの支援内容 〜写真ワークショップ〜

写真を撮って自尊感情を取り戻す

アンコールワットで有名な観光地として知られるシエムリアップでも活動するフレンズは、国際子ども権利センターの支援によって、2006年10月から11月にかけてストリートチルドレンの写真ワークショップを実施しました。

シエムリアップは今や年間100万人以上の観光客が訪れる観光地であり、そのため物乞いや物売りをして稼ごうと、たくさんのストリートチルドレンがシエムリアップにやってきます。
写真展当日 全員集合

ストリートチルドレンたちは路上で暴力や差別を受けたりすることにより、ふだん自尊感情がひどく低くなってしまっています。
この写真ワークショップは、そのような子どもたちが自分を表現し、自尊感情や勇気を取り戻すことと、子どもの性的搾取に関して社会に訴えることを目的として実施されました。

ストリートチルドレンの多くが、自分は将来良い生活を送ることなどできない、と夢を描くことを諦めています。こうした子どもたちに、計画を立てて目標に向かって進めば夢をかなえることは決して不可能ではないことを伝える必要があります。「美しい」「素晴らしい」と思っている世界から、自分たちが決して除外されているわけではないことを理解することは、子どもたちが人権意識をもつ基礎となり、人生をつくりあげていることにつながるとフレンズは考えています。

「撮られる側」から「撮る側」に

写真という方法を使ったのは、写真は子どもたちが間単に自分を表現することができ、すぐに修正もできる上、他人からの貴重なフィードバックも得られるものだからです。

シエムリアップでは観光客の増加とともにセックス・ツーリストの数も増えています。ストリートチルドレンたちは彼らのターゲットとなり、性的搾取にあう危険が高まっています。

そこで、写真ワークショップのテーマは「観光客」となりました。いつも写真を撮られる側にいるストリートチルドレンたちが観光客を撮る側になることで、子どもたちが「力」をもつ存在になれます。そして、観光客はストリートチルドレンの状況に自分を置いて考えるきっかけになると考えました。
観光客を撮る子ども

まずは写真を撮る練習から

まず路上やアンコールワットで暮らす子どもたちを10人(うち2人は女の子)選び、10月16日から28日まで写真ワークショップが実施されました。テーマや撮影場所について話し合ったあと、ボランティアのアメリカ人カメラマンのジェリー氏から写真を撮る技術を習いました。そして、使い捨てカメラを使ってお互いや風景を撮り、写真を撮る練習をしました。

セイハという少年は、最初の2日間は被写体をうまくフレームにおさめることができず、頭の一部などが切れて写っていました。そこで、カメラのファインダーから外を覗きながら歩きつづけて3日目からようやく枠におさまるようになったそうです。

初めて写真を撮る子どもたち

撮った写真はすぐ現像し、スタッフのサポートのもとお互いの写真について意見を言い合いました。そして、子どもたちは自分が撮った100枚の写真から10枚を選び、その10枚からさらにジェリー氏と話し合って一人3枚を選びました。

写真を撮ったのが初めてとは思えないほどいい写真が多く、3枚に絞り込むのが難しかったそうです。そして、自分の生い立ちを話してスタッフに書き取ってもらいました。
この30枚の写真を拡大し、この子どもたちの紹介文とともに11月28日から2週間、シエムリアップのフレンズのドロップイン・センターとレストランで展示しました。

誇らしげに自分の撮った写真を説明

この写真ワークショップに参加した子どもたちは、父が亡くなったあと母が再婚し、再婚相手と母の両方から毎日のように暴力を受けている少女(14歳)、13歳のときに両親が離婚して以来くず拾いをしている少年(16歳)、父が亡くなってから家を出て路上生活をしているときにフレンズに出会って活動している少年(15歳)など、多くの子どもたちが親を失って、残った親や兄弟、ギャングなどから暴力を受けています。

しかし、写真展当日、子どもたちはそんな困難が感じられないほど明るい表情で、写真を身に立ち寄った観光客に自分の撮った写真を誇らしげに説明していました。

これらの写真の展示会は、フランスやドイツ、アメリカでも開催される計画があり、日本での写真展実施も検討されています。
自分の写真を説明する少年
権利センターの支援内容 〜チャイルド・セーフ・モトドップ〜

市民の足、モトドップ(バイクタクシー)

カンボジアでは、繁華街や人の集まるところに、多くのバイクが客待ちをしています。市民の足、バイクタクシーです。カンボジア語ではこれを「モトドップ」と呼びます。「モト」は「モーターバイク」から来ているようです。

このモトドップは、多くの人に愛用されています。自家用車や自分のバイクを持たない人たちはどこに行くのもモトドップ。つまり、外国人観光客の多くも、このモトドップで移動するわけです。つまり、子どもの性的搾取を目的にカンボジアを訪れた外国人も、エイズを恐れて子どもを買おうとするカンボジア人も多くはこのモトドップを利用して、買春宿に行ったり、カラオケバーや路上から少女や少年をゲストハウスに連れ帰ったりするわけです。

チャイルド・セーフ・モトドップの育成にバイクが活躍

フレンズは、街の実態や生の情報を豊富に持っている存在であるこのモトドップドライバーに目をつけました。

フレンズは、まずプノンペンでモトドップの数が多い場所(ゾーン)を8ヶ所選び出し、そこにスタッフを派遣し、トレーニングを受けることを希望するドライバーを集めました。ここでも国際子ども権利センター支援によるバイクの機動力が活かされています

トレーニングでは、

☆子ども買春者を運んだら、ドライバー自身も罪に問われかねないこと
☆子どもの健全な発育を阻むような環境では、国がダメになってしまうこと
☆そのような環境では、自分の子どもにだって危険が及ぶかもしれないこと

などを、ピクチャーカードを中心に説明します。

子ども買春者は乗車拒否して通報 このままでは国がダメになる!

子ども買春者は乗せない、見逃さない

そして

子ども買春者とその被害者と思われる子どもの組み合わせの客は乗車拒否する

そういった不審な客や危険な目に遭っていると思われる子どもを見かけたら、フレンズに連絡する

などのレクチャーを受け、試験に通ったドライバーは、「チャイルド・セーフ・モトドップ」と認定されます。今回は参加200名中約100名が「チャイルド・セーフ」のロゴ入りシャツと帽子、そして認定証を手にすることができました。今後は彼らに出稼ぎなどについてのトレーニングも受けてもらい、より心強いパートナーになってもらう方針です。

        

チャイルド・セーフ・モトドップのドライバー(上写真右・一児の父)にインタビュー!

良い顧客・良いビジネス

「good clients good business(良い顧客 良いビジネス)」これが、チャイルド・セーフ・モトドップのドライバーたちが着るシャツの背中に書かれたキャッチフレーズです。フレンズでは、子ども買春者を泊めるホテルを糾弾したり、子ども買春者を乗せるモトドップを非難したりすることよりも、そうでないホテルやレストラン、モトドップを利用することを多くの人に呼びかけるほうに力を入れています

このプロジェクトにしても、トレーニングを受けるドライバーを募集し始めた当初は、「乗車拒否などしたら、売り上げに影響してしまう」というもっともな懸念を持つドライバーがたくさんいたということです。これに対してフレンズは、子ども買春者を乗せることで自身もトラブルに巻き込まれる可能性とともに、

多くの良心的な観光客がチャイルド・セーフ・モトドップを利用するようになったら、かえって売上げは上がる

ということをドライバーに説いたということです。また、情報提供の際の電話代や、危険な状態にあった子どもをフレンズに連れてきたときのガソリン代等は、フレンズが補てんしています。

フレンズではドライバーの写真といつも客待ちしている場所、また趣味なども添えた紹介を英語のホームページ上でしています。モトドップ以外にも、よりよい、より安全で健全なカンボジアの旅を楽しむための情報が多く掲載されています。是非ご覧下さい。
http://www.childrights-cambodia.org/phnom-penh-cambodia-taxi.htm