カンボジアには、貧困ライン以下で暮らす人びとの割合は37%にも上り(ユニセフカントリーレポート2001)、5歳未満の乳幼児死亡率は1000人中138人と東南アジアで最悪です(表参照)。しかも、他のアジア諸国の5歳未満児の死亡率がどんどん減少しているのに、カンボジアだけが増加しているのです。小学生が5年生までに在学する率もミャンマーとともに最低です。児童労働(10-14歳)の割合は24%(世界銀行2001)です。そのような中、食べていけなくなって子どもを売る親があとをたちません。いい仕事があるという甘い言葉によって騙されるのですが、人身売買業者は、ベトナム、ラオス、中国など大きなネットワークをもっています。昨年も親が5歳の少女を外国人セックスツーリストに売ったケースがありました。売られた子どもたちはプノンペンやシアヌークビルなど、観光客の訪れる買春宿のみすぼらしい小屋の片隅でセックスを強要されます。
日本人も少女たちを買うためにカンボジアにやってきて、その一部は逮捕されますが、裁判官に賄賂を支払って、実刑をまぬがれています。内戦後に有効な司法システムが確立されなかったため、賄賂を使って告訴を免れるのは簡単だといわれています。
このように子どもが性的搾取に巻き込まれる機会が多いため、子どものHIV/エイズ感染率も高くなっています。その感染の伸び率もアジアで最高で、2002年までに約26万人が感染し、9万4千人が死亡しています(ユニセフカントリーレポート2001)。そのうち子どもの死亡数2,592人にも上り、2001年だけで2,614人の子どもが感染しています。
(出典:子どもの権利基金(CRF)発行の「第1回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議以降のカンボジア』)。
東南アジア諸国の子どもの状況