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前号(45号)の子夢子明で、カンボジア・プロジェクトのパートナー団体決定のお知らせをいたしました。今回は、12月と1月の運営会の議論をへて決まった支援内容をHCCを中心にお伝えします。

人身売買をくいとめるネットワークづくり
まず、HCC(子どものための保健ケアセンターHealthcare Center forChildren)に対して、子どもの人身売買防止のために2003-04 年度にかけて、90万円を支援します。これは、農村地域で子どもの人身売買を防ぐためにコミュニティベースでネットワークをつくるというものです。このために、HCCでは、過去数年にわたって、いくつかの地域で研修事業をおこない、実績を収めてきました。
研修はいくつかの段階に分かれていますが、最初の研修では、村のリーダーや警官、高校生の代表など、キーパーソン数十名に対して子どもの権利と人身売買業者が使う手口、つくり話について参加型でワークショップを実施します。その後は、その研修を受けたキーパーソンたちがそれぞれの現場で、得た知識を伝えていきます。
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| 子どもの権利について説明するファシリテーター |
11月にプレイベン州ピアリエング地区における研修を見学しましたが、ゲームやグループディスカションを取り入れながら、和気あいあいと行われていました。いきなり、子どもの人身売買の説明をするのではなく、子どもの権利とは何か、子どもに体罰を与えることは子どもの権利侵害にあたるかどうか、など、参加者とともにじっくりと考えながら研修を進めていたことがとても印象的でした。実際、HCCのスタッフは、「自分たちは講師ではなく、みなさんの学びを促すファシリテーターです」と何度も言っていました。HCCが地域で人身売買防止ネットワークづくりに成功してきた理由は、地元のキーパーソンが楽しみながら子どもの権利を認識できるようにすることに長けているからだということが、スタッフの名ファシリテーターぶりを見て理解できました。
このようなネットワークにボランティアでかかわってもらうことは簡単ではないために、自転車などを提供することによってボランティアとしてのやる気を引き出そうとしている団体もほかにはあります。それに対してHCCのスタッフのソクサン氏は、「そのような費用をいつまでも出し続けることはできない。報酬を目当てに活動している人は報酬がなくなったときにやめてしまう。HCCでは、子どもの権利を守ることは自分たちの責任である、ということに村のリーダーや教師に気づいてもらうことによって活動が続くようにしている」、と力説していました。
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| 「子どもの4つの領域の権利を守るには」と話し合う参加者 |
プノンペン東部のプレイベン州は、カンボジアの中でも特に人身売買が頻繁に行われている地域で、ある調査によると毎月400人の女性と子どもがこの州から売られているそうです。この研修の冒頭で地区長は、この地区から3000人もの子どもや女性が国の内外に売られていったと話していました。そして、「以前は、お年寄りのお葬式に若者が参列していたのが、最近では、若者のお葬式にお年寄りが参列するようになってしまった」と嘆いていました。つまり、町や観光地に売られて性的搾取を受け、HIV/AIDS に感染して亡くなってしまう若者がそれほど増えているということです。
この地域で人身売買が多い理由は貧困と低い教育レベルです。産業はなく、農業は稲作だけで、しかも灌漑設備がないので、収穫高が低いのです。
そのプレイベン州のコンチャイミア地区でこの事業を実施します。

被害少女たちの精神的ケアを支援
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| AFESIP保護センターでのカウンセリング |
2 番目は、AFESIPに対する支援で、性的搾取にあった少女たちが精神的な傷を回復できるようにカウンセリングの機能を向上させるという目的のためにおこなわれます(約50万円)。具体的には、精神医学の経験のあるスタッフの人件費を1年間助成します。AFESIPは、人身売買に関するデータを収集し、加害者が処罰されるようにそれらの情報を警察に提供する活動をしています。買春宿への強制捜査の際に、救出される少女たちの保護もおこなっていますが、現在のカウンセラーでは、専門的知識が足りずに、十分な精神ケアができていない状況です。それでそのようなスタッフを雇用することで、現在3 つあるセンターでおこなっているカウンセリングの質を向上したいという要請がありました。
コラムにあるように、昨年11月にベトナムの少女を監禁し、性的虐待をするだけでなく、その様子をビデオに撮った日本人男性がここ現地で逮捕されましたが、AFESIPでは、その日本人男性から被害を受け、トラウマに苦しむ少女たちも保護しています。
現在は、3 つの保護センターを運営していますが、近々新しい保護センターが完成し、合計で4つになります。

性被害から身を守るリーフレット
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リーフレットのイラスト |
3 番目は、子ども権利基金(CRFChild Rights Foundation)が2001年に作成した、「自分と友達を性的搾取から守ろう」というリーフレットの増刷を支援します(10 万円)。これは子どもたちが、性的搾取、性的虐待にあったときにどうしたらいいか、という解決法を理解するだけでなく、性的搾取の実態とそれらを取り締まる法律の存在についてあらかじめ知っておくことで、それらの被害から身を守ることができるようにするためのものです。CRF では、在庫がなくなったために、政府関連団体、NGOなど各方面から増刷の要望が出ていました。
このリーフレットのもう一つの特徴は、被害にあう少女たちだけでなく、加害者となりうる若い男子に向けてもメッセージを発していることです。最近カンボジアでは、被害者だけでなく、加害者の低年齢化も問題になっています。昨年10 月には19 才の少年が1 才の赤ちゃんをレイプした事件の裁判(懲役10年)がありましたが、このリーフレットは「一度でも性的虐待の加害者になると一生がだいなしになる」と警告しています。

ストリートチルドレンによるアドボカシー
最後は、ストリートチルドレンとともに活動するフレンズが実施する子どもワークショップへの支援です。フレンズでは、年に2 回子どもたちが政策提言できるようにワークショップを実施しています。(2002年9月のワークショップは「ストリートチルドレンが路上生活をやめられるようにするには」、2003 年3 月は「ストリートチルドレンの権利を守る」というテーマでした。)そこで子どもたちが述べた意見がより多くの人や政策決定者に伝わるために、その報告書を出すことが大切になってきますが、国際子ども権利センターはその制作費を支援したいと思います。
現在、この4つの活動に対する募金を大募集中です。ご協力くださる方は、振込用紙にカンボジア・プロジェクトと書いてお振込みください。
また、カンボジア・プロジェクトのメンバーも募集しています。国内でカンボジアの子ども買春、人身売買の実態、日本の加害者が多いことなどを伝える活動にぜひ協力してください。
入会・寄付・ボランティア募集のご案内
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