お知らせ

子どもの権利条約批准20周年記念連続セミナー第4回を開催しました

報告

2015年01月29日

 

子どもの権利条約批准20周年記念連続セミナー第4回を開催しました

『子どもの権利とビジネス~会社にも子どもの権利を守る責任がある』

第4回目となる今回の連続セミナーのテーマは「子どもの権利とビジネス」でした。大学生、社会人など様々な方が参加されました。

連続セミナー第4回の様子

今までのセミナーのテーマは、子どもや女性の権利自体の視点をメインにしていましたが、今回はビジネスを通して権利について考えるというテーマだったので貴重な経験になり、とても勉強になりました。今回、お話を頂いたのはセーブ・ザ チルドレン・ジャパンのアドボカシー・マネージャーの堀江由美子さんと中国にある「子どもの権利とCSRセンター(CCR CSR)」で働くクリス・カルダゼウィッツさんでした。
 堀江さんからは、2012年にユニセフと国連グローバルコンパクトと共にセーブ・ザ・チルドレンが発表した『子どもの権利とビジネス原則』の概要についてお話して頂きました。それによると、企業には、子どもの権利を尊重する責任があるだけでなく、子どもの権利を守るために行動をとることが求められているということでした。つまり、児童労働を使わないということだけでなく、子どもにやさしい製品をつくったり、従業員が子どもとコミュニケーションをとることができるようにサポートしたりするということです。子どもの権利についての活動をする上でしっかりと知っておくことが必要な部分だと思うのでとても重要な時間でした。

クリスさんからはCCR CSRの役割と具体的な取り組みについてお話して頂きました。自分はまだ学生なのでビジネスという分野を少し遠いもののように感じていました。ですが企業と工場のありかた、労働者と家族の関係、移民労働者の生活、消費者の立場など様々な立場からの視点で見るととても身近であり、大きな問題であることに気付かされました。

セーブザチルドレンの堀江さんとクリスさん

甲斐田代表理事からはカンボジアにおける企業と子どもの権利の関係についてお話して頂きました。アジアの企業の進出に伴う工場での労働、そこにおけるIDの年齢詐称による児童労働問題、文化的背景が引き起こす問題、政策に圧迫される住民、消費者として無知で終わらないなど、自分の意識を変える話題が印象深かったです。

グループディスカッションは自分にとって大きな発見の場となりました。僕のグループには2人中国からの留学生の方がいました。中国の教育の問題において経済的な面以外にも親の子どもに教育に対する興味がないというのも問題と言っていました。今まで子どもたちはお金の問題で学校に行けないという見方しか頭にありませんでしたが、働くのが普通、学校は自分とは無縁の場所、というような勉強に対する興味や勉強することを促す環境が整っていないというところにも問題がありそこにも解決の糸口を見いだせるのではないかと思いました。

グループにわかれた話し合い

一見対立しているように思える企業とNGOの連携、消費者としての立場と役割、個人、家族、地域の意識から見る教育と児童労働の問題など、今回のセミナーは、自分の意識を大きく変える場となりました。

Youth for Rights(シーライツ・ユース)メンバー 小野将矢

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。