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図書室開設から4ヵ月~子どもにやさしいスペースをめざして

カンボジアだより

2014年09月24日

 

図書室開設から4ヵ月 ~子どもにやさしいスペースをめざして

2014年4月下旬にオープニングセレモニーが行われ、5月から本格的に地域の子どもたちが利用するようになったコミュニティセンターのチャイルド・フレンドリー・スペース。
図書室には、8月までにさらに2台の本棚(両サイド各4段の棚)と180冊ほどの図書が追加されました。

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最初は、図書室にくるのを怖がっている子どももいましたが、居心地がよいのか今ではすっかりくつろいだ様子で過ごしています。最初は、絵だけをパラパラとめくっているだけだった子どもが、今では1冊の本をじっくりと読むことができるようになったというケースもありました。

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7月から、図書室の隣のアクティビティ・ルームで、シーライツのスタッフがクメール語の読み書きを教えるようになったので、文字が読めなくて絵本の内容がわからなかった子どもたちが、読み書きを学ぶことによって、少しずつ読めるようになってきたのではないかと思います。

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5月と6月にシャンティ国際ボランティア会(SVA)のトレーナーを招き、図書室のマネージメントやスキルトレーニグを受けた、チャイルド・フレンドリー・スペース管理運営メンバー5名は、日々の図書室の当番の仕事の中で、子どもたちへの本の読み聞かせやゲーム、折り紙、お絵かきなどを取り入れて、本読む以外にも図書室は「楽しいところ」だと思ってもらえるような空間づくりを心掛けています。
子どもたちも、わからないことがあるとすぐに彼らに質問したり気軽に相談できるので、自分たちのことを見守ってくれている存在があることに安心しているようです。

管理運営メンバーの月例ミーティングでは、本が本棚の元置いてあった場所に戻されていない、子どもたちが図書室で飲食をする、手を洗ったり、ゴミがきちんとゴミ箱に捨てられない、本が傷みやすい、など課題も挙げられました。

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日本からモニタリングで事業地を訪れていた理事から、「本棚と本に色違いのシールを貼って、同じ色のシールが貼られている棚に本を戻すような仕組みにしたら、わかりやすいのではないか?」「本の表紙に透明のガムテープを貼って補強してみてはどうか?」「チャイルド・フレンドリー・スペースを『大切に利用しよう』という意識を子どもたちに持ってもらうためにも、スペースの美化のためのミニポスターを子どもたちに描いてもらってはどうか?」など、一緒に課題の改善方法を考えました。

少しずつではありますが、チャイルド・フレンドリー・スペースが名実ともに子どもにやさしい空間になりつつあり、とても嬉しく思います。

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子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。