お知らせ

福島の子どもの保養プログラムに支援しました!

お知らせ

2013年03月14日

 

飯舘村の子どもたち。河北町への週末保養ツアーのご報告

2013年3月11日に東日本大震災から2年がたちました。しかしながら、福島原発事故後の深刻な放射能汚染は今なお続いており、家庭の事情などで避難できずに不安を抱えながら生活している子どもが福島にはたくさんいます。
昨年、関東に住む高校生グループ・Youth Unitedのメンバーとシーライツは、福島の子どもたちのために集めた寄付を「NPO法人シャローム/子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」に送り、子どもたちの「保養プログラム」に役立ててもらいました。
このネットワークの世話人・吉野裕之さんから保養ツアーの報告と参加した子どもたちの感想が届きましたので、ご紹介します。

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子どもたちの為のバス代を補助いただきまして、誠にありがとうございました。おかげさまでリフレッシュの時間を楽しく過ごすことが出来ました。

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 福島ではまだまだ放射線量が高い状態が続いており、子どもたちは外遊びを控えています。背の低い子どもほど外部被曝を受けやすく、放射性セシウムをホコリと一緒に吸い込む危険性を否定できません。外で遊ばないことは体力や免疫力・運動能力の低下のみならず、感覚の育ち、精神的発達の阻害に結びつきかねません。私たちはこうした環境にある子どもたちを「保養プログラム」として非汚染地域に連れて行く取り組みを行っています。

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 このほど2年連続でお世話になっている山形県河北町へのツアーを行いました。飯舘村の子どもたち20名が参加し、思う存分の外遊びを楽しむことが出来ました。

 魚つかみ大会では長靴の上から水が入るのをものともせず、手作りした網で魚を追います。この魚は地元の有志のご協力で川をせき止めたところに放されたもの。ご自分の池の鯉を捕まえて放して下さった方もあったとか。どうりで金魚も泳いでいるわけです。

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自分で捕まえたマスを塩焼きしてほおばる子どもたちは、久しぶりの野外活動に大満足の様子でした。

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山形名物の「いもこ汁」は牛肉にしょう油味。福島の豚肉にみそ味とはまるで違います。こうして文化の違いに触れることで自分たちの故郷を再確認することができるのです。

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 伝統産業である紅花染め体験でハンカチーフを染めました。京文化がほのかに香るピンク色の作品は、子どもたちの清々しい笑顔と共に受け入れて下さった皆さまの記憶にも残るでしょう。

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 福島の子どもたちを受け入れて下さる方々があり、その活動をご支援下さる方々がいらっしゃること。その温かなお気持ちがあってこそ守られる”健やかに成長発達する権利”。どの子どもにも等しく得られるような社会を築いていかなくてはと、改めて確認することが出来たツアーでした。
(吉野裕之)

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【感想文】
Sくん(飯樋小学校6年生)
山形県河北町保養プログラムに参加して一番楽しかったのが、川遊びです。魚3匹ぐらいとれたので、すごく楽しかったです。他にも楽しいことがたくさんあったので、また参加したいと思いました。

Tさん(草野小学校6年生)
紅花染めなど初めて体験することがたくさんあってとても楽しかったです。特に楽しかったのが動物園に行ったことです。動物が好きだったので、ふれあえたのも良かったし、めずらしい動物を見れたことがうれしかったです。それとパンといもこじるがおいしかったです。こんどあったら、また行きたいと思いました。河北町のみなさん、どうもありがとうございました。

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子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。