お知らせ

世界中の子どもに教育を!日本の子どもに「教育」の発見を!!

お知らせ

2009年04月26日

 

 こんにちは。月日の経つのは早いものでもう4月の下旬となり、季節は春から初夏に移ろうとしています。4月と言えば、日本の子どもたちは春休みが終わり、新学年が始まります。桜舞う中、新しい学校やクラスでの友達や先生との出会いと、これから起きる出来事への期待に胸をふくらませ、元気良く通学する子どもたちの姿を眺めていると、こちらまでウキウキとした気分になってきます。

 

 その一方で、世界には未だ多くの子どもたちは学校に通うことができず、また基本的な読み書きができずにいます。教育への権利は「子どもの権利」の1つであり、途上国が抱える社会開発、経済発展、貧困削減、環境保護、エイズ対策など全ての問題解決の鍵となると考えられています。そこで2000年に決議された国連の「ミレニアム開発目標(MDGs)」では、大きく「2005年までに初等・中等教育の男女格差解消」と「2015年までに初等教育の完全普及」の2つの目標を掲げ、初等教育の完全普及と識字環境の整備への取り組みを進めています。しかし現在のところ、資金不足や今なお続く貧困問題、紛争などにより2015年までの目標達成は困難といわれています。

 

 そのMDGsに基づき、全ての子どもたちに教育の機会を与え、基本的な読み書きや計算ができるように環境を整えていく取り組みとして、「万人のための教育(Education For All: EFA)」が挙げられます。そして世界の120ヵ国で、子どもたちにEFAの問題について考えてもらうための様々なキャンペーンー「世界中の子どもに教育をキャンペーン」ーが4月20から26日まで実施されました。今回、日本のテーマは「識字」で、キャンペーン参加校においてEFAについて理解を深めてもらい、自分たちに何ができるかを考えてもらう授業が行われました。

 

 このキャンペーンは、参加校の生徒や児童たちに世界の子どもたちの現状を知ってもらい、EFAの取り組みに子どもたちも参加してもらうよいきっかけであったと思います。でもそれ以上に、世界の現状を通して自分たちが受けた教育(識字)を再発見できる機械でもあったのではないでしょうか。日本では現在、全ての子どもたちに教育の機会が保障され、識字率も99%を超えています。何より日本国民の義務の1つである、子どもたちに中等教育まで受けさせる「教育の義務」が教育基本法にも定められています。そんな整った教育環境が用意されている中、子どもたちの学力低下や活字離れが取り上げられている一方で、幼い頃から友達と遊ぶ時間を惜しんでまで受験勉強に励み、長時間の勉強を強いられている子どもたちがいるという、二極化が進んでいます。「教育」が当たり前のものと認識されるようになってしまって、日本の大人も子どもも大切な事を見落としているのではないでしょうか?

 

 「世界には教育を受けたくても、受けることができない子どもがいる。」そんな現状を知り、疑問に感じてもらうことで、「そもそも教育って何だろう?」「どうして勉強するの?」と普段は見逃してしまいそうなこの疑問に取り組み、子どもたち自身の答を見つけて欲しいと思います。そして答を見つけ出した喜びをかみしめ、教育を「大人から与えられるもの」から、「自分たちが必要だから選ぶもの」と思ってもらえる機会となればすばらしいですね。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。