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カンボジアモニタリング報告②ピア・エデュケーターの家庭へ訪問

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2018年09月12日

 

理事がカンボジア事業のモニタリングを行いましたので、

その際の活動を報告いたします。(甲斐田万智子)

 

今回、昨年ピア・エデュケーターになった子ども2人と、

今度高校生になる元ピア・エデュケーター2人の家庭も訪問しました。

 

1.パンニット君(11歳)

最初の訪問は、新しくピア・エデュケーターになったパンニット君、11歳です。

とてもシャイな男の子ですが、お父さんのワニーさんによると、

パンニット君は、ピア・エデュケーターになって成長し、

とても変わったそうです。勇気を出すようになり、

意見が言えるようになったとのことでした。

お母さんは、「以前は、何でも一人でやっていましたが、

今では、友達とすることが多くなって、良かったと思います。」

と話してくれました。

パンニット君は、「子どもの権利、とくに、ミーティングをする権利、

学ぶ権利、地域開発に参加する権利を学んで、意見を言うのが

恥ずかしくなくなりました。学校の図書室には、教科書しかないので、

英語の本や絵本がほしいです。

チャイルドフレンドリーセンター(CFS)の図書室にももっと本を増やしてほしいです。

CFSには子どもの権利についての本があってよかった」

と言ってくれたので、「どういうところが良かったですか」と尋ねたところ、

「おとなは子どもに暴力をふるってはいけない、と書かれているところです。」

と答えてくれました。

 

(写真 CFSのパンニットくん)

 

(写真:パニットくんとお母さん

「以前のように一人でしないで、みんなと勉強したり活動するようになった」)

 

2.ウーン・チーワン君(11歳 小学校6年生

2軒目は、ウーン・チーワン(11歳 小6)の家庭を訪ね、

お父さんとおばあちゃんが答えてくれました。お父さんいわく、

「息子は、ピア・エデュケーターになって、勉強ができるようになりました。

以前は、3頭の牛がいるので、水牛の世話をさせて

学校を休ませることがありましたが、勉強がすごく好きで

学校に行けないと泣くので、今では学校に行かせています。」

 

(写真 CFSのチーワンくん右)

(写真:チーワンくんのご家族「とにかく勉強熱心。

今もシーライツの英語のクラスに行っています。」)

 

3.ダロー君、15歳(中学3年生)

3人目は、元ピア・エデュケーターのダローです。

10月から高校生になります。一見おとなしそうに見えますが、

心に情熱を抱いている少年です。

今年2月に日本の大学生と交流したときに、

「日本には人身売買、児童労働はあるのか?

子どもたちはみんな学校に行けているのか?

義務教育は中3までか?貧しい子どもに政府は支援しているのか?

人気のある科目は?日本の子どもの性的搾取はゼロにできるのか?

政府は18歳未満の子どもの性的搾取を一生懸命、取り締まっているのか?

野菜を輸入しているということだが、自分たちでつくれないのか?

お米の1ヘクタールあたりの収量は?

化学肥料は使っているのか?日本は世界で何番目の経済国か?

どんな環境問題があるか?」

と矢継ぎ早に質問し、学生はタジタジになりました。

ピア・エデュケーターとして活動してきてよかったことは、

仲間と意見交換ができたことだそうです。

 

(写真:自作ストーリーを話してくれるダローくん)

 

また、ストーリーコンテスト(物語創作コンテスト)のこと

が印象に残っているようでした。私が、ダローは

どんなストーリーを発表したのかと尋ねたところ、

自分でつくった「ブッティーの努力」というストーリーを

とうとうと話してくれました。

どきどきする話にどんどん引き込まれていったのですが、

父子家庭だったブッティーが父を亡くし、いじめに遭うなどの

逆境にも負けないで懸命に生きていくというものです。

簡単なあらすじは、以下のとおりです。

 

ブッティーが、プノンペンに出ていった兄に会いにいくと、悪い友達と付き合うようになってドラッグ依存症になっていた。その後泥棒に親切してあげたことでその泥棒が足を洗ってまじめに働くようになり、ブッティーもいくつかの仕事をしながら勉強を続けた。依存症の兄はバイク事故を起こし、相手を死なせてしまい、終身刑になっているところを会いにいったところ、正常な意識が戻り、悔い改め、父が亡くなったことも初めて知り、申し訳なかったと涙を流した。(誰が?)まじめに働きながら大学を卒業し、その後も努力したことが認められ、最後には社長の娘と結婚し、経営者になった。

 

今でも話を詳細に覚えていること、中3とは思えないほど

話の展開の面白さや現実味があることに驚きました。

このお話のフルストーリーは、後にブログでご紹介したいと思います。

 

ダローにとってピア・エデュケーターになって良かったことは、

勇気を持てるようになり、いろんな人たちに出会えたことだそうです。

「特に参加の権利を学べて良かった。仲間と話していると

いろんな意見が出てくる。人身売買や家庭内暴力について

問題解決方法について話し合った。その結果、

そうした問題がすごく減った」とのことでした。

お母さんによると、ダローはピア・エデュケーターになってから、

勉強を一生懸命するようになっただけでなく、

家の手伝いもするようになったそうです。

また、話し方も知識がある人の話し方になったとのこと。

これからももっと勉強して、素晴らしい人に出会ってほしいとのことでした。

 

(写真 ダローと両親)

 

4.ティーフーンさん、15-

4件目の家庭訪問は、元ピア・エデュケーターのティーフーン。

彼女もこの秋から高校生になりますが、

昨年のワークショップでは積極的にディスカッションで

出た意見を発表してくれました。

べトナムで牛や水牛を売る仕事をしているお父さんも

縫製工場で働くお母さんも不在で残念ながら会えませんでしたが、

働く両親に代わって彼女がいかに心をこめて家事をこなしているか、

ということがわかりました。訪問した同行者がみんな驚くほど

部屋がきれいに整頓されて掃除が行き届いていたからです。

 

 

(写真 話しているティーフーンと、家族)

 

⇒報告は、次の記事に続きます。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。