お知らせ

カンボジア‐ベトナム国境・スバイリエン州バベット市の今

カンボジアだより

2012年05月28日

 

先日カンボジアの観光省から、2012年の1月~3月にカンボジアを訪れた観光客は、前年の同時期に比べ27.8%増の995,210人に上った、という発表がありました。特に注目すべき点は、空路ではなく陸路を使って観光に訪れるベトナム人が増えているということです。シーライツの事業地・スバイリエン州の中で、ベトナムとの陸路の国境があるバベット市は、ホーチミンからわずか80km、車で2時間位のところに位置しています。国道沿いには、ベトナム人をターゲットにしたカジノホテルが建ち並び、工場建設が進む経済特区も設けられ、町は賑わいをみせています。しかし、ひとたび国道を外れれば嵐が吹くと吹き飛ばされそうな粗末な家々が続く農村地帯が広がっています。
雨水に頼る農業では生計が成り立たない家庭は、大人も子どももベトナムへ物乞いや出稼ぎに出かけていきます。その過程で、子どもたちは教育を受ける機会を奪われたり、人身売買に巻き込まれる危険にさらされます。この負の流れを食い止めるために、シーライツは農村で貧困家庭の生計向上や少女の通学支援事業を続けているのですが、バベットの経済特区にさらに多くの工場が誘致されれば、雇用が増加し、農村の人々も現金収入を得られる職業に就ける機会が増えるかもしれません。シーライツは今後、テレビやラジオでなかなか情報を得ることができない村人たちへ最新の情報を提供したり、その時々の情勢に合わせた最善の方法を村人たちと話し合い、協力していかなければいけないのだと思います。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。