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ファームステイこぼれ話

カンボジアだより

2013年04月25日

 

ファームステイこぼれ話

こんにちは。カンボジア事務所の上田です。

3月20日から10日間、村で全戸調査(1,530世帯)を行いました。

この調査の目的は次の①~③のためです。
①村の全世帯を回って、各世帯の誰がどこにいて、何をしているのかを調べること。
②各世帯が資産をどれ程持っているか確認する。
③各世帯がどんな作物をどれくらい作っているのかという農業の生産性を確認する。

これらをきちんと調べることによって、シーライツがプロジェクトにおいて対象としている、(1)最貧困層で今後、違法な出稼ぎに行くリスクの高い世帯と(2)習慣的に違法な出稼ぎを繰り返している世帯を明らかにすることができます。

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写真は、村長さんと一緒に誰の家がどこにあるのか確認しているところ。
11ヵ村の村長さんに聞き取りました。右手前がスタッフのブントゥーン cC-Rights

調査期間中、8名の学生調査員と私たちスタッフは、村のキーファーマーのひとり・マオさんの家に泊りましたが、その時のエピソードを2つ、ご紹介します。

【エピソード1】———-

カンボジアは今、一年で一番暑い時期です。日中は40度近くまで気温が上がり、毎日調査のため、8時間以上徒歩で村を回る私たちにとって、水浴びは干からびた心と体を潤してくれる瞬間です。ところが、このマオさんの家、水浴びる場所がないのです。井戸はありますが、マオさんの家族はクロマーやサロンを体に巻いて井戸の回りで水を浴びています。いよいよ私もサロンを巻いて「水浴びデビュー!」と覚悟をしていたところ、みんなが井戸の回りに水浴び用の囲いを作り始めました。

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あっという間に水浴び場が完成。お陰で私は満天の星の下、回りを気にせず(高さが微妙)、思いきり水浴びを満喫しました。

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【エピソード2】———-

眠る場所ですが、私の寝床はマオさんの家(高床式家屋)の軒下。大人の腰くらいの高さで、すのこのような木製の台にゴザを敷いて寝ます。

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蚊帳を張っているので蚊は避けられますが、地面から上がってくる蟻と南京虫に全身を噛まれ、痒くて痒くて睡眠不足になりました。こんなことで寝不足なのは私くらいで、マオさん一家も学生たちも、皆、ぐっすり眠っています。あまりに寝不足で、日中の調査中に意識が遠のく事態に…。数日後、スタッフのブントゥーンから「美紀だけが、どうして、そんなに虫に噛まれるんだ?」と尋ねられ、都会生活で軟弱な私は「???(わからない)」としか答えられません。このままでは埒が明かないと、スタッフが早速、近くの店で殺虫剤を購入し、私の寝床にブワーっと吹きかけてくれました!お陰でその晩は、たいして虫に噛まれることなく熟睡できました。 
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なお、今回の全戸調査の結果は、来月、詳しくご報告します。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。