お知らせ

地域をよくしたい!~「子どもクラブ」の新たな取り組み

カンボジアだより

2014年08月22日

 

地域をよくしたい!~「子どもクラブ」の新たな取り組み

 2013年の終わりにタナオ・コミューンの11ヵ村のうち、4ヵ村で村ごとに結成された「子どもクラブ」は、2014年7月までに、8ヵ村に増えました。この「子どもクラブ」の活動は、自分たちの住む地域(村)を拠点として子どもたち同士が助け合い、子どもにやさしい地域づくりをする活動です。

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子どもの権利条約に書かれていることを一緒に読み合わせする
Lek Wat村の子どもクラブの子どもたち cC-Rights

 これまでに、シーライツのスタッフが「子どもの権利」や違法な出稼ぎ、人身売買の危険などについて教えたり、子どもたちが、シーライツが開発した教材「フリップ・チャート(紙芝居)」を使って、学んだ知識を周りの子どもたちに広める活動を続けてきました。

 6月には、地域の清掃活動「ゴミ拾いキャンペーン」を実施しました。Thum村の「子どもクラブ」では、子どもたち32名が集まって、村を周り、道に捨てられた主にプラスティックやビニールのゴミを拾いました。そして、大きな袋4個分のゴミを集めました。同時に、子どもたちに石鹸を使った手洗いやマスクの着用などの衛生面の指導も行いました。
この清掃活動には、地域の人々も強い関心を持ってくれ、「地域をもっと良くしていこう」というメッセージが、子どもからおとなに伝わりました。半年後にもう一度清掃活動を実施したいと思っています。

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 7月には、子どもたちによるセービング(貯金)活動を始めることを検討しました。
これは、自分のお小遣いを子どもクラブの「貯金箱」に預けて、必要な時にだけ引き出して使う、というものです。この活動は、無駄遣いを減らしお金の使い途をきちんと考えるトレーニングになります。そして、子どもたち同士でお金を管理し、チェックしあう仕組みなので、連帯や協力の大切さを学ぶこともできます。

 8月に、第1回目の貯金をしました。子どもたちが預けた額は、一人平均で200リエル(約5円)でした。きちんと記録をつけて管理します。預けた日にち、名前、金額を書き、拇印を押します。

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そして、貯金箱に預けられた現金を一緒に数え、全員で確認してから鍵をかけます。貯金箱は子どもクラブのリーダーが、貯金箱の鍵はシーライツのスタッフが預かります。子どもたちが集まり、貯金箱を開けてお金を引き出したり預けたりするのは、月に2回です。

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私たちスタッフは、夏休みの間に貯金をして、新学期(10月)に文房具を買ったり、お父さんやお母さんにプレゼント贈ったりすることを勧めています。

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。