お知らせ

【活動報告】第9回チャイルドライツ・カフェ「子どもの権利に人生を捧げるようになったわけ〜子どもの権利のためのキャリアを考える人へ」

イベント

2021年11月10日

 

こんにちは! 

シーライツインターンの福田利紗と土田向夏花です。

今回は、10月29日に行われた第9回チャイルドライツ・カフェの内容をご報告します。

 

 

【概要】

開催日:2021年10月29日(金)

実施方法:オンライン

参加者数:10名

 

【講師プロフィール】

◆甲斐田 万智子

NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事。文京学院大学教員。広げよう!子どもの権利条約キャンペーン共同代表。編著『世界中の子どもの権利をまもる30の方法』(合同出版)、共著『SDGsと開発教育 持続可能な開発目標のための学び』(学文社)、共編著『小さな民のグローバル学:共生の思想と実践を求めて』(上智大学出版)共著『対人援助のためのコミュニケーション学:実践を通じた学際的アプローチ』(文京学院大学総合研究所)ほか。

 

【感想】

はじめに、参加者の方々からいただいた感想を、一部編集して紹介します。

 

続いて、インターン二名の感想を紹介します。

 

>インターン福田

甲斐田さんの子どもたちの話を聞いて、子ども自身が「権利」を知ることで、自分の人生を自分で切り拓いていこうと思って生きやすくなることにつながるのかなと思いました。また、「権利」という概念を通すと、子どもとおとなの関係性を上下関係ではなく対等な関係を築きやすいのかなと改めて思いました。私も子どもとの関係で、対等性を大事にしていきたいです。

 

>インターン土田

イベント運営側としては、初の試みであるグループ対話が滞りなく終わり、安堵しました。また、機会があれば、参加者の皆さんが抱える思いや疑問を共有し、その化学反応を楽しむ時間を設けたいです。また、「おとなの支援からみた子どもの権利」の話を受け、18歳以下の子どもの支援を得意とする団体と、社会人のエンパワーメントを行っている団体との連携が、今後のキーワードになると感じました。生きづらさを感じる瞬間は、人生で複数回訪れます。特に、「子ども」と「おとな」の狭間の時期を、一緒に乗り越える存在がいるか否かは、その後の人生に影響を与えると思うのです。よって、各支援団体の連携を強化し、安心しておとなになれる社会を作るには、どうすれば良いか考えていきたいです。

 

【甲斐田代表の話】

◆この活動をするようになった経緯

高校生のときのアメリカ留学にて世界の人と出会った。

大学生2年生のときに犬養道子さんの講演をきっかけに、ボランティア活動開始。

大学3年生のときにフィリピンに行き、力強く生きている女性や子どもたちの姿が印象的だった。開発教育と出会う。

大学卒業後、日本ユニセフ協会に就職。支援先の子どものエンパワメントをもっと伝えていきたいと思うようになった。

イギリスのサセックス大学大学院に開発教育を研究するために留学。ジェンダーに関心をもつ。

ブータンに滞在を経て、インドにて働く子どもたちにで出会った。子どもたちをエンパワーする支援をしているNGOバタフライズ、NGO CWC(The Concerned for Working Children)に影響を受けた。

帰国してシーライツに入職。インド、カンボジアで児童労働、人身売買、性的搾取問題にかかわる。

 

◆なぜ子どもの権利を大事だと思うか?

・子どもがエンパワーし、仕方ないと考えないで自分の置かれた状況を変えていこうと思うから。

・子どもの参加の権利を通して、子どもたちが主人公になり活躍できるから。

・子どもたちが、仲間と一緒に社会をよりよいものに変えていけるから。

 

◆子どもの権利の仕事に進みたい人へ

文書をたくさん読むことと、人前で話しができることが大切で、また、特にマネジメント能力が大切だと話していました。

 

甲斐田代表は権利を専門として働いているので、

・子どもの権利を常に考える。(活動している子どもに会う、子どもの権利のために働いている人に出会う、権利の啓発など)

・エンパワメントの大切さを理解する。

を大切にしているそうです。

 

【質疑応答】

甲斐田代表と参加者の方々との質疑応答では、沢山の意見が飛び交いました。活動報告では、その一部を抜粋してお伝えします。

 

Q、権利教育は海外と日本で捉え方が違いますか?

英語の「right」は日常的に使われている言葉だが、日本語の「権利」は権力の「権」と利益の「利」でそのものがこわい印象を与えます。

だから当団体では、「シーライツ」という言葉も使っています。

海外と日本ではそもそも言葉のイメージが違うから、受け入れやすさに違いがあります。

海外では人権教育、子どもの権利教育が実践されています。

 

Q、おとなの視点から見た子どもの権利は?

おとなが子どもの権利を知ると、子どものときの悔しさを思い出し、もっと早く知っておけば良かったと思うこともあるでしょう。同じような思いを子どもにさせないために、子どもに権利を教えたいと思うこともあるでしょう。そして、おとなとして、子どもの権利を実現する責任も感じるのではないでしょうか。

それが子どもとおとな両方の生きやすさにつながると思っています。

おとなになってからも子どもの頃のことを聞くことは、とても大切なことだと思います。

 

【甲斐田代表のメッセージ】

子どもの権利を知らずに成長しておとなになってしまうことは、本当に残念なことだと思います。

子どもとおとな両方から、権利についてもっと早く知りたかったという声をよく聞きます。

子どもの権利の大切さを知った一人一人から、周りの子どもたちに「あなたには子どもの権利があるんだよ」と伝えてもらえたら嬉しいです。

 

【次回について】

来月は、チャイルドライツ・カフェではありませんが、11月21日(日)14:00~16:30にオンラインイベント「子どもの権利が子ども・若者をエンパワーし社会が変わる〜世界子どもの日を記念して〜」を開催します。

詳細は、以下のリンクよりご確認ください。

http://www.c-rights.org/news/news3/20211101.html

 

12月以降のチャイルドライツ・カフェについては、また決まり次第連絡します。

 

みなさまのご参加お待ちしております!

 

*また、シーライツではボランティア、インターンを募集しています。

 興味がある方がいたらお気軽にご連絡ください。

 問い合わせ先:info@c-rights.org

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子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。