お知らせ

【報告】フォトジャーナリスト・安田菜津紀 直伝! 「写真」で「伝える」コツ

イベント

2011年12月25日

 

12月18日、下北沢のカフェ「Instep Light」でフォトジャーナリスト・安田菜津紀さんをお迎えして、フォトワークショップを開催しました。このイベントでは、安田さんが参加者に写真やジャーナリズムについてのお話をされるだけではなく、参加者が自身で撮影した写真を持ち寄って、その写真についての想いを発表し、安田さんからコメントや技術的なアドバイスを受ける、という内容でした。

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初めに、シーライツの代表理事・甲斐田から、シーライツが目指す「子どもにやさしい社会」をつくるための取り組みやカンボジアでの活動と「シーライツ・特別サポーター」になっていただいた安田さんに、カンボジアの子どもに寄り添うことの大切さを多くの人に知ってもらえるよう協力していただいていること、などが紹介されました。

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そのあと、安田さんからプロフィールやフォトジャーナリストのお仕事についてのお話がありました。

参加者の多くが、国際協力に関心が高い若い方でした。全員で自己紹介をした後に写真の発表となりました。発表の時間は一人5分。初めは緊張されていましたが、次第にスクリーンに映し出される写真のエピソードを熱心に発表されていました。今回は、持ち寄っていただく写真に特にテーマを設定していなかったのですが、海外(ケニア、イギリス、フィリピン、カンボジア、中国、メキシコなど)で撮られた写真を使い、現地の人々との交流について触れる発表が多かったです。一方で、東日本大震災の被災地の写真や日本の風景の写真を取り上げて、震災や日本国内の問題について発表された方もいらっしゃいました。

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一人一人の発表が終わると、安田さんから「ここがよかった」「次はこういうカットを取り入れてみては?」などのコメントやアドバイスがありました。
逆に、参加者からは「どうしたら人物の『いい表情』が撮れますか?」や『風景や物を深みのある写真として撮るにはどうしたらよいですか?』というような「安田さんにぜひ、聞いてみたかった」という質問が挙げられ、その質問に対しても安田さんがとても丁寧に答えてくださいました。

最後に、東日本大震災の際に賛否が分かれたという、フォトジャーナリストが「伝えることを優先するために混乱の被災地で取材をするのがよかったのか」それとも「報道倫理や被災者支援を優先するために、敢えて現地には行かない方がよかったのか」というテーマについてディスカッションしました。

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皆さんからは、「被災者への想いやりや気づかい、謙虚な気持ちを忘れなければよいのでは?」「テレビや新聞に載らない弱い立場や小さい声を取材して伝えてもらえたらとてもありがたい。」、「被災地で『こんな状況で瓦礫撤去などを手伝わずに取材活動をしていてよいのだろうか』という葛藤は絶対につきまとう。仕方ない。」「地震や津波の被害を国内・外に伝え、後世に残すためにできる限りの取材をしてほしい。」といような意見がありました。

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最後に安田さんから、「写真は、いろいろな事を伝えることができるだけでなく、人の心に寄り添うことができる。時には一枚の写真が人の心を救うことだってできる。」「ぜひ、想いを込めてまた、写真を撮っていただければうれしい」というメッセージが伝えられました。

次回の安田菜津紀さんをお迎えしてのイベントは2012年3月に開催する予定です。

詳細が決まりましたら、HPやメルマガでお知らせいたします。お楽しみに!

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