シーライツ プロジェクト

インド・児童労働プロジェクト

事業名称 児童労働プロジェクト
事業期間 1997年~2010年

世界の児童労働の問題を日本社会に訴えながら、インドの働く子どもたちが、自らの問題を解決したり、権利を取り戻すことを支援するプロジェクトです。

子どもたちの状況

インドで働く子どもは1億人 (※事業実施当時)

ILO(国際労働機関)の調査によると、5歳から14歳の子どもが2億330万人もいるインドでは、そのうち1億人の子どもが働いていると言われていました。借金の形に働かされている債務労働、マッチ、花火、ガラスやじゅうたんなど危険な環境で休みなく働かされる労働、路上での靴磨きやくず拾い、親元を離れて住み込む家事労働など子どもちはさまざまな形で働いていました。

日本での取り組み

インドの児童労働に関するイベント開催
『働く子どもと参加の権利を考える インドの児童労働シンポジウム』
1998年、1999年の2回にわたって、インドの児童労働に取り組む組織からゲストを招聘し、「インドの働く子どもとNGO招聘プログラム」と題し、子どもワークショップキャンプ、児童労働シンポジウム、議員懇談会、ユース・ワークショップ、児童労働と子どもの権利を考える交流会を行いました。

インド・スタディツアー
なぜ子どもたちが働かなければならないのかという原因だけでなく、実際の働く子どもたちの声を聞くことによって、「子どもたちが自分たちで問題を解決することを助ける」ことが、日本のわたしたちにできる問題解決の方法だということを学びました。

出版・執筆
・絵本「日本の子どもは何をして働いているの?~ インドの働く子どもたち」(1999年)発行
・書籍「インドの債務児童労働~見えない鎖につながれて」(2004年)共著
・ブックレット「インドの働くこどもたち」(1998年)発行
・書籍「小さな変革~インドシルクという鎖につながれる子どもたち」(2009年)翻訳

インドでの取り組み

子どもたちに参加の機会を与える活動をしている現地の2つのパートナーNGOに資金協力しました。

バタフライズ

1988年にデリーで設立されたNGOで、ストリートチルドレンや働く子どもたちに対する支援活動を行なっています。
具体的には、識字教室の開催、貯金プログラム、保健プログラムを通して、子どもが教育の機会を得て健康な生活を送ることができるようにしたり、雇用主からの暴力から保護したりするだけでなく、子ども労働組合、子ども会議、子どもによる壁新聞の活動を支援することによって、子どもが権利主体となって力をつけることも重視しています。

バタフライズのWEBサイト

CWC

1985年にバンガロールで正式登録されたNGOで、バンガロール市内のストリートチルドレンや働く子どもだけでなく、農村の働く子ども達に対しても支援活動を行なっています。
CWCが子どもたちと共に法案をつくって国会に提出した結果、1986年に児童労働規正法が制定されました。
法案づくりのあとには、子どもたちをエンパワー(力づけ)することに力を入れ、特に子どもたちに情報を提供することを重視しています。
子どもたちの壁新聞づくりによって生まれた子どものグループ「ビマサンガ」が子どもたちの社会参加のペースとなっている。ビマサンガの子どもたちは、労働中に子どもが犠牲となった事故の調査を行い、政策提言活動を行なったこともあります。
また、インド全国から働く子どもたちを招いて大会を開いたり、国境を越えて働く子どもたちのネットワーク活動も行なっています。

CWCのWEBサイト

子どもの権利についての研修や人身売買・児童労働に関する子ども向けの啓発に必要な文房具を配布することができます。

童話や物語の本を5冊購入し、本が傷まないように補強してから図書室に届けることができます。

村の清掃と衛生について学ぶ「ゴミ拾いキャンペーン」を1回開催することができます。